【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|京都橘編

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2014年05月08日

プレミア初参戦で感じている壁と手応え。

京都橘
所在地:京都府京都市伏見区桃山町伊賀 50
創立:1902年(旧校名:京都手芸女学校、京都橘女子)
主なOB:小屋松知哉(名古屋)、永井建成(熊本)。
(C) SOCCER DIGEST

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 プレミアリーグWESTに初参戦の京都橘は、厳しい現実を突きつけられている。開幕から4連敗。いずれも先制点を奪われる苦しい展開で、良い流れを掴めていない。
 
 昨季から最終ラインのメンバーは残っているが、主将のDF林大樹は2月に左足首の手術をしたため、いまだ回復途上で本調子ではない。起用時間を制限されている状況だ。攻撃陣は、小屋松知哉(名古屋)という絶対的なエースが抜けた穴が大きい。日本高校選抜に選出されたMF中野克哉が10番を背負って牽引しているが、米澤一成監督が「攻撃が噛み合っていない。まだバランスを見つけ切れていない」と話す通り、新たな構成を模索中だ。
 
 基本布陣はダブルボランチを置いた4-4-2だが、3連敗同士で迎えた京都U-18との「京都ダービー」では、中盤の底にアンカーを置いた4-1-4-1の布陣を採用。しかし、守勢に回る時間が長くなり、1トップ、2シャドー、両ワイドの5人がゴールを狙いに行く攻撃的なサッカーは展開できなかった。

 先に決定機を作りながら決め切れず、先制点を奪われると、その後は面白いようにカウンターで加点され、0-4の大敗を喫した。指揮官は、勝負強さを見せられないチームに「まだ新人戦みたいな試合をしている」と手厳しい。

いまだチームのバランスを探っている状態という米澤一成監督。2001年の創部からチームを率いて今年で14年目だ。 (C) SOCCER DIGEST

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 プレミアリーグに昇格したことで、これまでとは違う大きな壁を感じている部分もある。

 パワフルなドリブルが武器のFW仙頭啓生は、高校選手権で準優勝した2年前に主将を務めていた仙頭啓矢(東洋大)の弟。「プレミアリーグは、レベルが高い。相手のパスの質が違うし、ミスも少ない。今まで『そこは(パスを出させても)通らんやろう』と思っていたところを通して来るし、ガチャガチャした状況でもワンタッチで(プレッシャーを)外して来る」と甘さを突かれる場面があることを省みる。
 
 一方、連敗を喫しながらも、攻撃面では密かな手応えも感じている。昨季から主力として戦っているDF倉本光太郎は「外から試合を見ている人に聞いても、攻撃は通用していると言われる」と話す。

 京都U-18との試合の後半、仙頭と大野拳弥を両サイドに配して強引にサイド突破を仕掛けた際の推進力は、見応えがあった。中野を含めてドリブルで相手に脅威を与えられる選手は多いだけに、組織としての連係を高めれば、十分に通用しそうだ。

 米澤監督によれば、プレミアリーグのパススピードの速さを体感するうちに、同等のスピード感を意識し始めている部分があるという。実際に決定機の創出や得点という結果では、一定の成果が出ている。
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