「最後の涙には心が痛んだ」

ホルトビーの勝ち越しゴールをアシストしただけでなく、積極的な仕掛けやチャンスメイク、さらには守備でも奮闘するなど存在感を示した伊藤。シーズンの結末は悲しいものとなったが、彼自身は大きな飛躍を遂げた。 (C) Getty Images
ブンデスリーガ第34節は同時刻で全試合が行なわれ、今シーズンのリーグ全日程が終了した。
三つ巴となっていたチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権の残り2枠を掛けた争いは、3チームが勝点55で並んだが、得失点差でホッフェンハイムとドルトムントが切符を掴み、レバークーゼンはヨーロッパリーグ(EL)に回ることとなった。
直接対決となったホッフェンハイム対ドルトムントでは、香川真司が2月10日の22節ハンブルク戦で足首を痛めて以来、約3か月ぶりの復帰。2点ビハインドの75分からトップ下でピッチに入ったが、ほとんど見せ場を作れず、チームも1-3で敗れている。
『ビルト』紙の採点は4点。出場時間が短かったため、他のメディアでは採点・寸評が付かなかった。
残留争いでは、17位のハンブルクがボルシアMGに2-1で勝利したものの、16位ヴォルフスブルクが最下位ケルンに勝ったため、クラブ史上初の2部リーグ降格が決まった。
伊藤達哉は左MFとしてフル出場し、クロスから2点目をアシスト。各メディアは、彼に高い評価を与えている。
『ビルト』はチーム単独最高となる1点を付け、今シーズン3度目のベスト11に選出。『キッカー』誌も、チーム単独最高となる2点を付けた。
チーム最高タイとなる2点を付けた地元紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』は、「彼は再びファンを盛り上げ、多くのチャンスを作り出した。最後の涙には、心が痛んだ。彼とともに泣きたい」とその活躍を評価するとともに、同情を示した。
酒井高徳は右SBとして、こちらもフル出場。『ビルト』は5点と厳しい採点になったが、『キッカー』は及第点となる3点を付けている。
地元紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』は4.5点と厳しく、「前半のコンビネーションは本当に良くなかった。とりわけ、重荷だったように見えた。後半は少し良くなった」と寸評を記した。
すでに最下位での降格が決まっていたケルンは、前述の通り、16位ヴォルフスブルクに1-4で敗れた。
大迫勇也は、72分から途中出場。『ビルト』の採点は5点で、地元紙『エクスプレス』は出場時間が短かったため採点が付かなかったものの、寸評では「ケルンでの最後の試合は悲しいものになった」と、別れの言葉を綴っている。