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「やべっちFCの宿題はすぐにできた」“自称天才”西大伍が語る天才の正体【インタビュー】

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2021年08月13日

「いくら集中しようとしてもできない時はある」

今季11節の大分戦で移籍後初得点。神出鬼没な動きでゴール前に上がり、鮮烈なボレーシュートを決めてみせた。(C)SOCCER DIGEST

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――でも西選手は失敗が少ない印象です。それだけ周りが見えているということではないでしょうか。逆サイドの明本考浩の足もとにストンと落とした鹿島戦(7節)のアシストを見ても、視野の広さが窺えます。

「多分、空間把握能力は結構高いです。その要因が何かは分からないですが。脳トレを取り入れている効果かもしれないし、もしかしたら小さい時によくレゴで遊んでいたからなのかもしれない」

――小さい頃から、その空間把握能力が優れていると感じていたのですか?

「いや、それは憶えていないです。ただ、なぜ優れていたのかを考えていくと、そういう幼少期につながっていきますよね」

――なるほど。では次は集中力について訊かせてください。何かに集中しながらも、他の情報も得られるタイプですか? それともひとつのことに熱中すると周りが見えなくなるタイプですか?

「どちらかと言うと、ひとつのことに集中するタイプですね。でも一度にいろんな話を聞ける人っていますよね。例えばカフェで僕と話していても、他のお客さんの会話が耳に入っているみたいな」

――いますよね、そういう器用な人。

「でもその分、僕との会話に集中していないんじゃないかと思う。どこまで深くイメージを膨らませているのかなって。比べられないけど、1対1の会話に対する深さは、僕よりも浅いんじゃないかと」
 
――西選手は集中力があるほう?

「どうなんでしょう。深みはあるかな。でも、いくら集中しようとしてもできない時はあります。その時は、無理やり神経を研ぎ澄まそうとはせず、感覚に任せています」

――それが力の抜け具合につながっているのかもしれませんね。今度はテクニックについて伺います。小さい頃から周りと比べて技術的に抜けていましたか?

「地区の選抜チームに行けば、別にそんなこともなかったです。むしろ徐々に身体的な差が出てきて、遅れを感じながらやっていました」

――ただ、地区の選抜に入るくらいですから、ある程度、技術は高かったのではないですか?

「普通の少年団にいたので、そのなかでは基礎技術は高いほうでしたね」

――蹴り始めた頃から周りと違っていましたか? それとも練習量で差がついたのですか?

「多分もとから違っていた。蹴り始めた頃には、運動神経はできあがっているはずだし」
 
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