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伝説のOBたちがいま明かす、埼玉サッカー界が誇る“鬼マツ”松本暁司の奥深き生きざま──

カテゴリ:高校・ユース・その他

河野正

2019年09月17日

高校時代の西野朗に触れ、「必ずいい選手になると確信した」

JFAの田嶋会長(左)も浦和南高出身で、松本先生の薫陶を受けた教え子だ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 そういえば松本先生から、浦和西時代の西野さんについてこんな逸話を聞いた。「自分の試合が終わった後も、(西野は)2試合くらい観察していた。生の試合を観ながらヒントを得たり、覚えたり、考えたりしていたんだね。そんな高校生はいなかったから感心し、必ずいい選手になると確信した」。ここでも目利きは確かだった。
 
 近年、埼玉の高校サッカー部の指導者は退職者も含め、浦和南の卒業生がもっとも多い。そのほか、第54回全国高校選手権優勝の立役者でもある日本協会の田嶋幸三会長をはじめ、サッカー界のさまざまな分野で活躍するOBは枚挙にいとまがない。松本先生の影響がとてつもなく大きかったから、サッカーを天職にしたひとが無尽蔵に存在するのだろう。
 
 田嶋会長は先生のこんな一面を弔辞で述べていた。
 
「私が中学3年の時、先生は浦和南、浦和西、浦和市立、浦和についてどんなチームかを説明しながら、個別に案内してくれました。『どの学校を選んでもいいんだよ。自分の好きなところに進みなさい』と言ってくれたのですが、私は初めから浦和南に決めていました」
 
 告別式の2日後に田嶋会長とお会いした折、「あの時の言葉が忘れられない。あんな先生はいませんよ。現役時代から指導者、協会などで従事してきましたが、あの出会いがすべての始まり。本当に素晴らしい先生でした」と大きな影響力を受けたことをあらためて口にした。

 
 浦和高校が1951年1月から52年1月まで、公式戦で引き分けもない52連勝という偉業を達成し、国民体育大会、関東大会、全国高校選手権の3冠(全国高校総体は実施前)を獲得した伝説のチームの一員、轡田隆史さんと昨年3月に酒を酌み交わした。
 
 私がサッカー部で松本先生の1級後輩だった轡田さんに先生の功績などについて水を向けると、「いろいろ聞いてきましたが、私は素晴らしい指導者だと思います。そうでなければ浦和南をあれだけのチームには育てられなかったし、多くの優秀な人材も出てこなかったでしょう」と先生の功労をこんなふうに表現した。
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