小野伸二との思いがけない遭遇。
32歳。いまやチーム最年長になった。埼玉県出身で同学年にはあの川内優輝がいる。お互いに高校時代は無名の存在。それが30代に突入してなお、ともに第一線で競技を続けている。
こんな質問をしてみた。サッカーを経験したことは、陸上の競技生活でプラスになったのか。
「柔軟性はあるほうですね。長距離は同じ動きばかりをするので、身体が硬い人が多いんです。あとは食事ですね。ずっと陸上をやってきた人は、身体が華奢で、食が細い人が多い。僕は40キロ走った後でも食べられますから」
さらに、ユベントスのトレーニングを動画で発見し、練習に取り入れたりもしているという。長距離走の選手は一般的に“横の動き”が得意ではないそうだが、苦にしないのもサッカー効果だ。
こんな質問をしてみた。サッカーを経験したことは、陸上の競技生活でプラスになったのか。
「柔軟性はあるほうですね。長距離は同じ動きばかりをするので、身体が硬い人が多いんです。あとは食事ですね。ずっと陸上をやってきた人は、身体が華奢で、食が細い人が多い。僕は40キロ走った後でも食べられますから」
さらに、ユベントスのトレーニングを動画で発見し、練習に取り入れたりもしているという。長距離走の選手は一般的に“横の動き”が得意ではないそうだが、苦にしないのもサッカー効果だ。
思いがけない“出会い”もあった。日本のトップアスリートがリハビリなどを行なう施設であの小野伸二に遭遇したのだ。少年時代、スタンドから声援を送っていた元日本代表MFの姿を見て、「感慨深いものがありました。サッカーでは雲の上の存在でしたが、競技は違うとはいえ、アスリートとして同じ場所にいられるってことが」
ただ、こう付け加えた。「でも、小野選手は日本代表として戦っていた人。僕はまだ一度も日本代表に選ばれたことはありませんから。そこはまったく違います」
17年の世界選手権では、惜しくも補欠で代表を逃した。3人の代表の中には川内がいた。
「目標はもちろん9月のMGCで2位以内に入り、東京オリンピックの代表に入ることです」
15年前、同年代のランナーが都大路を駆け抜けていた頃、ボールを蹴っていた男が、東京五輪出場を懸けた大レースに挑む。
シンデレラストーリーは、まだ終わらない。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)
ただ、こう付け加えた。「でも、小野選手は日本代表として戦っていた人。僕はまだ一度も日本代表に選ばれたことはありませんから。そこはまったく違います」
17年の世界選手権では、惜しくも補欠で代表を逃した。3人の代表の中には川内がいた。
「目標はもちろん9月のMGCで2位以内に入り、東京オリンピックの代表に入ることです」
15年前、同年代のランナーが都大路を駆け抜けていた頃、ボールを蹴っていた男が、東京五輪出場を懸けた大レースに挑む。
シンデレラストーリーは、まだ終わらない。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)