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「高校時代サッカー部」から箱根駅伝優勝、MGC獲得!“異色のランナー”山本浩之の知られざるシンデレラストーリー

カテゴリ:高校・ユース・その他

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年04月02日

絶望的な状況からMGC獲得へ

3月の『びわ湖毎日マラソン』でMGCを獲得。粘りの走りで2時間11分を切った。(C)Kenta.Onoguchi

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 卒業後は、強豪コニカミノルタの陸上部へ。川嶋監督の勧めで大学2年の時から練習に参加しており、「(当時)5000メートルの日本記録を持っていた松宮隆行さんやすごい人ばかり。ここでトップになればオリンピックも目指せるんじゃないか」と思い、入社を決めた。五輪を意識し始めたのは、この頃からだったという。

 入社して最初の1~2年は怪我に泣き、思うような結果を残せなかったが、その故障が癒えると本領を発揮。2014年の東日本実業団駅伝(5区)、16年のニューイヤー駅伝(5区)で区間賞に輝くなど、チームの主力へと成長していく。

 マラソンでも15年の別府大分マラソンで3位、16年のニューヨークシティマラソンで4位(日本人最高)、17年の東京マラソンで日本人2位の総合10位と実績を積んでいった。
 
 迎えた19年3月10日――。20年の東京オリンピックの選考レースとなるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権獲得を懸けて、『びわ湖毎日マラソン』へ臨んだ。

 レース途中から雨と風が強くなる過酷な状況のなか、27キロ時点で先頭集団から離される。MGC獲得には、その権利を持っていない日本人選手の中で3位以内に入り、かつ2時間11分以内で走らなければならない。

「もうだめか」 

 一瞬、そう頭をよぎったが、「ここで結果を残せなかったらマラソン人生も終わり」と気を取り直した。実は、直近2回のマラソンはいずれも怪我で途中棄権。文字通り背水の陣で臨んだレースだった。

「落ちてきた選手を一人ひとり拾っていこう」と持ち味の粘りの走りを見せ、徐々に順位を上げていく。先頭からは離されたとはいえ、「ペースが乱れず、いい走りが出来ていた」という。

 気が付くと、中継バイクが並走していた。「あぁ、自分がMGCのボーダーラインにいるんだな」。そう思うと、俄然ちからが湧いてきた。

 心強い応援もあった。32キロ地点で、妻の綾さんと長男の久登くん、そして長女の佳愛ちゃんの姿を発見した。「それまでは周りを見る余裕がなくて、気が付かなかったんですが、集団から離れたこともあって、はっきりわかりました」

 愛する家族の声援を背に、さらにギアを上げていく――。

 残り4キロ程の地点で、コニカミノルタの磯松大輔監督の檄が飛んだ。「(MGC争いの)いま2番目だ。タイムはギリギリだぞ。ここから上げていけ」

 40キロ地点で時計を見た。「油断しなければ、いけると思いました」。さらにひとりをかわして、日本人3位、全体の10位でゴールイン。タイムは2時間10分33秒。見事にMGCの切符を手に入れたのだった。
 
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