【新連載・東京2020】小川航基/前編「怪物FW誕生秘話。名門校で頭角を現わすまでの道程」

カテゴリ:日本代表

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2019年04月01日

小川を救った意外な人――。それは前日に対戦した敵将だった

立正大淞南の南監督が掛けた言葉。それは今でも小川の脳裏に焼き付いている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

――始発で行くのはなかなかできないですよね。
 
「そうですね。一番早い電車で行って、チームバスが来るのをグラウンドで待っていました。その時に立正大淞南の南(健司)監督がいて、『昨日すごく怒られていたよね』って話しかけてくれたんです。

『かつて僕のチームにも代表選手がいて、同じような状況だった。昨日の小川君みたいな感じだったんだよ。でも、やらないといけないことは今までと変わらないし、代表になったからと言って色気づいたプレーとかは必要ない。やることはそういうことではないんだよ』と言ってもらい、すごく納得したのを覚えていて、今でも感謝をしているんです。

そういう話をしながら待っていたら、鈴木監督が来たんですけど、『親に送ってもらっただろ』と疑われて...。確かにそんなに早く行けるはずがなくて、最寄り駅の始発もなかったんです。歩いてその先の駅まで行って、とにかく早く着く電車に乗って来たのにと思っていたら、スタッフが『いや、始発ありますね』と監督に伝えてくれました。

そこで監督もこいつ気持ちがあるなと思ってくれて、僕も『ごめんなさい』と謝って、その日の試合の後半から出してもらいました」

《中編に続く》※4月8日に公開予定

※心身ともに逞しくなり、世代を代表するストライカーへと成長を遂げた小川。しかし、この先に待ち構えていたのは苦難の連続だった。中編では高校生活最後のインターハイ、選手権、そしてプロ入り後の挫折にU-20代表で見舞われた大怪我。中編ではサッカー人生で最も苦しかった時期に迫る。


取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
【関連記事】
【U-22代表】東京五輪世代のFW争いが面白い!前田大然が示したFWとしての矜持
鹿島の名スカウトが語る上田綺世の魅力。「教えられない」と明かした唯一無二の武器は?
【U-22代表】勝利に導く“決め切る力”。久保建英がミャンマーの地で成長示す2得点
連日40度に迫るミャンマーで東京五輪世代の欧州組は何を感じたか? 森保監督が彼らに送るメッセージ
「まだ以前のお前じゃない」U-21代表FW小川航基が名波監督から課せられたミッション

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ