小川を救った意外な人――。それは前日に対戦した敵将だった
――始発で行くのはなかなかできないですよね。
「そうですね。一番早い電車で行って、チームバスが来るのをグラウンドで待っていました。その時に立正大淞南の南(健司)監督がいて、『昨日すごく怒られていたよね』って話しかけてくれたんです。
『かつて僕のチームにも代表選手がいて、同じような状況だった。昨日の小川君みたいな感じだったんだよ。でも、やらないといけないことは今までと変わらないし、代表になったからと言って色気づいたプレーとかは必要ない。やることはそういうことではないんだよ』と言ってもらい、すごく納得したのを覚えていて、今でも感謝をしているんです。
そういう話をしながら待っていたら、鈴木監督が来たんですけど、『親に送ってもらっただろ』と疑われて...。確かにそんなに早く行けるはずがなくて、最寄り駅の始発もなかったんです。歩いてその先の駅まで行って、とにかく早く着く電車に乗って来たのにと思っていたら、スタッフが『いや、始発ありますね』と監督に伝えてくれました。
そこで監督もこいつ気持ちがあるなと思ってくれて、僕も『ごめんなさい』と謝って、その日の試合の後半から出してもらいました」
《中編に続く》※4月8日に公開予定
※心身ともに逞しくなり、世代を代表するストライカーへと成長を遂げた小川。しかし、この先に待ち構えていたのは苦難の連続だった。中編では高校生活最後のインターハイ、選手権、そしてプロ入り後の挫折にU-20代表で見舞われた大怪我。中編ではサッカー人生で最も苦しかった時期に迫る。
取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
「そうですね。一番早い電車で行って、チームバスが来るのをグラウンドで待っていました。その時に立正大淞南の南(健司)監督がいて、『昨日すごく怒られていたよね』って話しかけてくれたんです。
『かつて僕のチームにも代表選手がいて、同じような状況だった。昨日の小川君みたいな感じだったんだよ。でも、やらないといけないことは今までと変わらないし、代表になったからと言って色気づいたプレーとかは必要ない。やることはそういうことではないんだよ』と言ってもらい、すごく納得したのを覚えていて、今でも感謝をしているんです。
そういう話をしながら待っていたら、鈴木監督が来たんですけど、『親に送ってもらっただろ』と疑われて...。確かにそんなに早く行けるはずがなくて、最寄り駅の始発もなかったんです。歩いてその先の駅まで行って、とにかく早く着く電車に乗って来たのにと思っていたら、スタッフが『いや、始発ありますね』と監督に伝えてくれました。
そこで監督もこいつ気持ちがあるなと思ってくれて、僕も『ごめんなさい』と謝って、その日の試合の後半から出してもらいました」
《中編に続く》※4月8日に公開予定
※心身ともに逞しくなり、世代を代表するストライカーへと成長を遂げた小川。しかし、この先に待ち構えていたのは苦難の連続だった。中編では高校生活最後のインターハイ、選手権、そしてプロ入り後の挫折にU-20代表で見舞われた大怪我。中編ではサッカー人生で最も苦しかった時期に迫る。
取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)