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【名選手秘話】岩政大樹が経験した常勝軍団の世代交代。ベンチへの降格とどうやって向き合ったのか

カテゴリ:Jリーグ

飯尾篤史

2017年10月19日

「人と違うことをする。そのほうが面白いし、経験を積める」

退団セレモニーに集まった鹿島サポーターへ10年間の感謝の想いを伝えた。写真:田中健治

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「最初は『タイのサッカーを変えてやる』って意気込んでいたんですけど、それは間違っていた。例えば、ジーコが鹿島のサッカーを変えたって言われますけど、実はジーコはきっかけを与えたに過ぎなくて、実際に変えたのは、ジーコの精神を受け継いだ日本人なんです」
 
 そのことに気付いてから口やかましく言うのをやめて指針を示すだけにした。取捨選択はタイ人がすればいい。ただ、ひとつだけ言い続けたことがある。
 
「『don't stop』。プレーを続けよう、足を止めるなってことだけ言い続けました。タイリーグは戦術が整っていないチームが多いから、それを徹底するだけでチームが強くなるんです」
 
 前年7位のテロ・サーサナはシーズン半ばを過ぎても無敗を続け、いつしか組織力はリーグトップクラスとの評価を受けるようになる。シーズン終盤に失速して3位に終わったが、カップ戦では12年ぶりとなるタイトルを獲得した。
 
「1年でしたけど、タイでは想像以上の成果が得られました。怪我なく、出場停止の1試合を除く全試合にフル出場できたから、チームとしても自分自身も結果を残せたし、異文化に身を置いたことで幅が広がったというか、フラットな自分に出会えたような気がします」
 
 タイでの挑戦を終えた岩政は、発展途上のクラブに経験を伝え、勝者のメンタリティを植え付けるために、ファジアーノ岡山に加入する。J1→J2→タイではなく、J1→タイ→J2という歩み方に、岩政の人生観が表われている。
 
「鹿島では常勝クラブがなんたるかを学ばせてもらいましたから、その後は人と違うことをする、見たことのない世界に飛び込むことを大事にしています。そのほうが面白いし、経験を積めますから」
 
 今季から関東1部リーグの東京ユナイテッドFCの一員になった。現役を続けながら、指導を学び、メディアの仕事に携わり、20年のJリーグ入りを目指すクラブの基盤作りに携わる――。
 
 5年後、10年後の身の振り方を見据えたうえでの選択だった。
 
「迷ったら、お金で選ばない。お金はあとで取り戻せばいいですからね」
 
 オリジナルの道を追求する岩政の挑戦は、まだまだ道の途中だ。

取材・文:飯尾篤史(スポーツライター)
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