• トップ
  • ニュース一覧
  • スアレス、レバンドフスキ、イグアインらはなぜゴールが奪える? 「ストライカー」に必要なフィジカルとメンタル

スアレス、レバンドフスキ、イグアインらはなぜゴールが奪える? 「ストライカー」に必要なフィジカルとメンタル

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2017年01月23日

自信が生み出す「健全なエゴイズム」。

点取り屋には健全なエゴイズムが不可欠。バルサ入団後はメッシやネイマールへのアシスト役としても機能するスアレスだが、強引なシュートも少なくない。(C)Getty Images

画像を見る

 逆に言えば、自己中心的に見えるくらいの強引なシュートを打たず、常に最も理に適ったプレー選択をする選手は、決して偉大なストライカーにはなれないということだ。イグアインやC・ロナウド、スアレス、レバンドフスキがDFに囲まれながらも強引なシュートをねじ込んでしまう場面、メッシやアグエロがフリーの味方にパスを出さず強引なドリブルでもう1人、2人をかわしてゴールネットを揺らす場面は、偉大なストライカーの持つ強烈かつ健全なエゴイズムの象徴である。
 
 そのエゴイズムを支えているのは、自らの能力に対する絶対的な自信だ。多くの場合、シュートというのは目の前にある中で最も難易度の高い選択肢である。最も合理的な選択肢とは言えないことも多いし、それだけに失敗すればせっかくのチャンスを潰してしまうというリスクも伴っている。
 
 にもかかわらず、敢えてそのリスクと責任を背負い、難易度の高い選択肢に強引にチャンレンジできるのは、「自分にはそれを成功させる力がある」という圧倒的な自信があるからだ。
 
 もちろん、そうやって試みたシュートがすべてゴールという結果をもたらすわけではない。トップストライカーですら、シュートの本数に対する決定率は20%に届くか届かないか。つまりシュート5本のうち4本は失敗なのだ。にもかかわらずコンスタントに数多くのゴールを決めているのは、それだけ数多くのシュートを打っているからということになる。
 
 シュートが決まらなくとも、ミスをしても、それを引きずることなく強引にシュートを打ち続けるポジティブシンキング能力がなければ、ゴールを積み重ねることは不可能。それをもたらしているのは、やはり自らに対する絶対的な自信である。
 
 最初に挙げた10人のトップストライカーは、体格も違えばプレースタイルも様々だ。しかし、フィジカルではスピード(スプリントとクイックネス)と優れたコーディネーション、メンタルでは強烈なエゴイズムとそれを支える圧倒的な自信という資質は、全員に共通している。
 
 そしてこれらはすべて、強引に数多くのシュートを打ちそれをゴールにねじ込むという行為に収斂していく。偉大なストライカーというのは、シュートというただひとつのプレーに特化したスペシャリストであり、だからこそこれだけ希少価値を持っているのだ。
 
文:片野道郎
【関連記事】
日本にスーパーFWが生まれないのは「エゴ不足」だけにあらず。ヒントは久保建英や女子選手に
「JリーグのストライカーTOP10」を選出! 投票で1位に輝いたのは?
W杯歴代得点王クローゼが「パーフェクトだった」と振り返るCBは?
レバンドフスキ、イグアイン、ケインなど世界中の点取り屋が集結! ナイキが「ストライカー」向けの新作スパイクを発表
マンC加入のG・ジェズスがペップ、未来予想図、幼少期を語り尽す

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ