◇南野 拓実（レッドブル・ザルツブルク）
前半戦の採点：75点
今シーズンの成績：オーストリア・ブンデスリーガ＝９試合・６得点・０アシスト／EL／４試合・０得点・０アシスト／オーストリア・カップ＝３試合・１得点・０アシスト
 
　ザルツブルク在籍３シーズン目にして、南野は試練の時を迎えている。６ゴールでリーグ得点ランキング10位、チームでも２番目に多いゴール数を記録しているのにもかかわらず、リーグ戦20試合中９試合で332分の出場に止まっているのだ。１ゴールあたりの出場時間は55分で、他の追随を許さない。
 
　今シーズンは開幕直後にリオデジャネイロ五輪が控えていたこともあって、ベンチからも外れていた。リオから戻ると、初先発となった試合で１ゴールをマークしたが、状況は変わらず。リーグ戦では途中からの投入が続き、カップ戦要員という扱いを受け続けている。
 
　しかし、このところは監督との話し合いを経て２トップの一角で起用されており、再びゴール数を増やし始めている。（山口裕平）
 

◇久保 裕也（ヤングボーイズ）
前半戦の採点：75点
今シーズンの成績：スイス・スーパーリーグ＝14試合・５得点・１アシスト／EL＝４試合・０得点・０アシスト／スイス・カップ＝３試合・５得点・１アシスト
 
　その実力はスイス国内だけではなく、欧州の舞台でも十二分に発揮されている。
 
　ハイライトはCL予選３回戦・第２レグのシャフタール・ドネツク戦。CL常連クラブを相手に２ゴールを挙げてチームの窮地を救った。
 
　11月の代表戦でヒザを負傷するまではコンスタントに試合出場し、主力として奮闘した。ただ、他クラブが放っておけない活躍をしたかといえば、残念ながらそこまでのアピールには成功していない。
 
　課題は、パフォーマンスの持続性とアタッキングサードでの状況打破の仕方だろう。単独でシュートまで持ち込もうという姿勢は必要不可欠だが、それに固執し過ぎると味方の動きを制限してしまう。逆に「そこは無理をしてでもシュートに！」という場面でのパスは味方を戸惑わせてしまう。
 
　プレーのバリエーションの整理をしつつ、精度を上げ、さらに選択肢を増やしていきたい。そうすれば、ワンクラス上のクラブへの移籍も見えてくるはずだ。（中野吉之伴）