成長を止めない36歳。中村憲剛が経験を重ねて掴んだ「立ち位置」とは?|MVPインタビュー

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2017年01月01日

2年連続で選ばれたら、引退しても良いかもしれないです(笑)。

――確かにGKとすれば意表を突かれたシュートでした。
 
 打った時、全然力が入っていなかったんです。それも嘉人が退場してひとり少ない状況での同点ゴールだったので価値がありました。最終的には逆転されましたが(苦笑)。
 
――自分自身でも驚いたゴールだった?
 
『うわ! 入った』みたいな感じです。あそこに打つイメージはありましたが、あんなに綺麗に決まるとは思わなかったので。退場者が出て精神的にも肉体的にもキツかった時間帯に、リラックスして打てたんですよね。だから映像を見れば分かりますが、ビックリして、間を空けてから喜んでいます。あれはサポーターも盛り上がってくれたんじゃないかな。展開的にもフラストレーションが溜まっていたはずですから。
 
――第2ステージ15節の広島戦でのゴールも印象的でした。終了間際にカウンターで自陣から全速力で駆け上がり、冷静に右足で決めた後は 「よくあそこまで走れたな」という表情をしていました。
 
 リハビリ明けでスタメンに起用された試合だったので、最後までもつか分からなかったんです。ロスタイムに入った95分にカウンターからダッシュして決めた時は『俺、成長したな』って(笑)。復帰したばかりの試合であそこまで走り切れたのは、自信にもなりました。
 
――まだ天皇杯の戦いが残っていますが、今季は多くのゴールを決めたという意味でも印象に残るシーズンになったのでは?
 
 あとあと振り返った時に、良いシーズンだったなと思うかもしれないですね。まあ、来年以降もっと良くなるかもしれないですが。ただ、今年36歳になった自分を1位に選んでもらえたのは本当に光栄です。そういう意味では周りの人たちにまだ頑張れるぞっていう活力を与えられたのかもしれません。自分もこの歳で急にポンと成長したわけではなく、これまでの積み重ねがあったからこそ結果を残せた。32、33歳でちょっと疲れてきたなっていう選手がいるかもしれないですが、そこで踏ん張って奮起してくれたら嬉しいですね。そうなれば若手も刺激されて(日本サッカー界)全体が活気づきますから。ベテランが若手に押されちゃダメ。オジサンたちの意地を見せなくちゃいけないですよね。
 
――中村選手より上の世代で頑張っている選手もいますしね。
 
 カズさん(三浦知良)っていう別格の人がいますからね。土屋(征夫)さん、ナラ(楢﨑正剛)さん、(川口)能活さんも現役で頑張っています。先になんて辞められませんよ。だからこの企画で、2年連続でトップに輝けるよう精進します。
 
――是非、来季もナンバー1を!
 
 この企画は結構気にしていて、たしか2年連続で1位を取った選手はいないですよね。良いパフォーマンスを継続するのは難しいかもしれませんが、頑張ります。2年連続でダイジェストさんのベストプレーヤーに選ばれたら、引退しても良いかもしれないです(笑)。
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