コンテ政権下では、1キャップも刻んでいないが…。
イタリア代表では、チェーザレ・プランデッリ前監督時代の12-13シーズンに初招集され、12年9月のブラジル・ワールドカップ予選マルタ戦でA代表デビュー。本大会のメンバーにも選ばれた。しかし、ワールドカップ後にアントニオ・コンテ現監督体制になってからは、昨年9月に一度招集されただけで、出場はまだゼロだ。
コンテはEURO2016に向けて4-2-4システムを基本に据えたチーム作りを進めているが、ウイングに「逆足」のプレーヤーを置くことはあまり好まない傾向がある。代表招集の機会が少ないのもひとつはそれゆえ。実際コンテはインシーニェを呼ばない理由について「戦術的選択」と明言している。
しかし、もちろん本人は代表復帰とEURO出場の夢を捨ててはいない。「とにかく希望を持ち、ピッチ上のパフォーマンスで監督の考えを変えさせるだけ」 と、割り切った姿勢でプレーに集中している。
プライベートでは、12年12月31日に同郷の恋人ジェノヴェッファ・ダローネと結婚。カルミネ(2歳9か月)、クリスティアン(10か月)という息子2人がいる。
20歳そこそこで地元の彼女と結婚した事実が示す通り、私生活は地味で、夜遊びや芸能人とのつきあいなどとは無縁。ゴシップもゼロ。ナポリの選手の多くがナポリ市内の高級住宅地(ナポリ湾を一望に見下ろすポジリポ地区など)に居を構えているのとは対照的に、今も生まれ育ったフラッタマッジョーレで暮らし、オフタイムのほとんどは自宅で妻子とともに過ごしている。
ちなみに、3歳下の弟ロベルトは、ロレンツォと同様ナポリの育成部門で育ち、ペルージャとレッジーナ(いずれも3部)での武者修行を経て、現在はセリエBのアベッリーノにレンタルされている。
兄よりも9センチ背が高い172センチで利き足も逆の左利きだが、ポジションは同じウイング。テクニックと創造性に富んでいるところも兄譲りだ。遠からずナポリで兄弟揃ってプレーする姿を見たいものだ。
文:片野道郎
【著者プロフィール】
片野道郎/1962年生まれ、仙台市出身。95年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させる。『ワールドサッカーダイジェスト』では、現役監督のロベルト・ロッシ氏とのコラボによる戦術解説や選手分析が好評を博している。
コンテはEURO2016に向けて4-2-4システムを基本に据えたチーム作りを進めているが、ウイングに「逆足」のプレーヤーを置くことはあまり好まない傾向がある。代表招集の機会が少ないのもひとつはそれゆえ。実際コンテはインシーニェを呼ばない理由について「戦術的選択」と明言している。
しかし、もちろん本人は代表復帰とEURO出場の夢を捨ててはいない。「とにかく希望を持ち、ピッチ上のパフォーマンスで監督の考えを変えさせるだけ」 と、割り切った姿勢でプレーに集中している。
プライベートでは、12年12月31日に同郷の恋人ジェノヴェッファ・ダローネと結婚。カルミネ(2歳9か月)、クリスティアン(10か月)という息子2人がいる。
20歳そこそこで地元の彼女と結婚した事実が示す通り、私生活は地味で、夜遊びや芸能人とのつきあいなどとは無縁。ゴシップもゼロ。ナポリの選手の多くがナポリ市内の高級住宅地(ナポリ湾を一望に見下ろすポジリポ地区など)に居を構えているのとは対照的に、今も生まれ育ったフラッタマッジョーレで暮らし、オフタイムのほとんどは自宅で妻子とともに過ごしている。
ちなみに、3歳下の弟ロベルトは、ロレンツォと同様ナポリの育成部門で育ち、ペルージャとレッジーナ(いずれも3部)での武者修行を経て、現在はセリエBのアベッリーノにレンタルされている。
兄よりも9センチ背が高い172センチで利き足も逆の左利きだが、ポジションは同じウイング。テクニックと創造性に富んでいるところも兄譲りだ。遠からずナポリで兄弟揃ってプレーする姿を見たいものだ。
文:片野道郎
【著者プロフィール】
片野道郎/1962年生まれ、仙台市出身。95年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させる。『ワールドサッカーダイジェスト』では、現役監督のロベルト・ロッシ氏とのコラボによる戦術解説や選手分析が好評を博している。