ハリルの指導法はトルシエにそっくり。公式会見で長時間喋ったかと思えば、炎天下で数十分もミーティングをやったり…。
代表チームはこんな体たらくだけど、サッカー協会の幹部からすれば、ハリルは“神様”のように映るんじゃないかな。アギーレの後任としてオファーを受けてくれたし、就任から3連勝を飾って世間の目を一時的に誤魔化してくれたわけだから。
本来なら、アギーレの一件でサッカー協会はもっと糾弾されるべきだけど、いつの間にかうやむやになって、メディアも問題を忘れてしまったかのようでしょ。サッカー協会の幹部は、ひょっとしたら「ハリルの初陣が東アジアカップじゃなくて良かった……」と思っているかもね。
ただ、次の代表戦はカンボジア戦(9月3日/ワールドカップ・アジア2次予選)で明らかな格下だから、海外組を招集したら完勝する可能性が高い。そうなるとまた、急に強くなったように錯覚してしまうよ。
だったら、今大会のメンバーにリベンジの機会を与えるのはどう? 中国戦後にハリルは「(あと)2、3日前に中国に来ていれば、すべての試合を勝てたと思う」と言い訳していたけど、だったらこのメンバーで調整して、もう一回チャンスを与えてほしいね。
十分な準備期間があれば文句は言えないでしょ。メンバー的にも今大会の人選で問題なく戦える。それで万が一、カンボジアにすら勝てないようであれば解任。それぐらいのプレッシャーを与えてもいいと思うよ。
ハリルの指導法はトルシエにそっくり。公式会見で長時間喋ったかと思えば、炎天下で数十分もミーティングをやったり……。
ミーティング中の選手の顔を見ると、少し面倒くさそうに横や下を向いていたりする。暑さで体力を奪われるし、誰も全部は聞いてないんじゃない。通訳も大変だよ。まるで高校サッカーのような風景だね。それで勝てばいいけど、いくらミーティングしても結果が残っていないんだから。
選手のコメントを聞いても、ハリルが話している内容は基本的なことばかり。今さら「1+1=2」「2+2=4」みたいな話をするのは代表じゃないよ。選手からしたら「分かってるよ」という内容だろうね。
勝てないのに選手の雰囲気はサバサバしていて、チームの雰囲気も決して良くないのは、指揮官のやり方が影響していると思うよ。