【岩本輝雄の目】宇佐美貴史「ハットトリック解析」――スペックが高すぎる点取り屋

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2015年06月30日

ストライカーとしては、まさにハイスペック。

Jリーグでは強烈なインパクトを放っているが、日本代表では「まだ“自分が、自分が”という側面が強く、本来の実力を出し切れていない」と岩本氏は指摘する。写真:サッカーダイジェスト

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 寿人との比較では、寿人はエリア付近で待機しながら、相手との駆け引きで抜け出してゴールを狙うタイプだ。一方の宇佐美はプレーエリアが広く、自分でボールを持ち出して決定機を作れるから、相手からすれば相当にやっかいな選手だと思う。
 
 後ろに下がってゲームメイクもこなし、パスも出せて、自ら仕掛けられる。キープ力もあるから時間を作って味方を活かすこともできる。2点目のところで触れたけど、右足でも左足でも質の高いシュートが打てるし、ファーストタッチを含め、シュートまでの一連の動作に無駄がない。
 
 バイタルエリアで“こうなれば決められる”という自分の形を持っている。ストライカーとして、まさにハイスペックな宇佐美は、第1ステージの17試合で13得点。これで得点ランクで単独トップに立った。
 
 日本代表ではまだ“自分が、自分が”という側面が強く、連係面が今ひとつで、本人も満足できるパフォーマンスを見せられていないと思う。逆に言えば、そこまで突破できるだけの実力があるからこその弊害かもしれないけど、本来の実力を出し切れていない。
 
 もっとも、ここまでのJ1で強烈なインパクトを放った選手のひとりだった。課題を挙げようとしてみたけど、正直、現時点ではこれといって見出せなかった。
 
 第2ステージでもゴールを量産しそうな気がする。
 
取材・構成:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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