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浦和レッズでプロになった“早熟の天才”。28歳で現役を引退してからクラブ代表として辣腕を振るうまで

カテゴリ:Jリーグ

河野 正

2021年09月23日

一度はサッカーから距離を置いたが郷愁に駆られて…

純粋にサッカーを楽しめた愛媛での3年半。2009シーズンをもってスパイクを脱いだ。(C)SOCCER DIGEST

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 選手時代は七変化のようにいろんな髪形を披露し、服装も独特だった。浦和時代にはサッカー雑誌にイラストや絵画の連載をしていたこともあり、デザインや服飾関係の仕事に就こうと考えていた。10年から地元のセレクトショップに勤務する傍ら、浦和のハートフルクラブや知人のサッカースクールを手伝った。

 それからアパレルを辞め、コーチ業も辞め、サッカーから身を引いていた時だ。浦和レッズユースの1学年先輩、國分洋祐さんの知人が川越市にNPO法人FUTUREを設立し、サッカー部門を立ち上げるので、人材を探していると聞いた。

 千島自身、サッカー界から離れる時間が長くなるほど寂しさや物足りなさ、郷愁に駆られただけに熟考した末、川越FUTUREフットボールクラブの代表に就任する。

 16年の創立とともにまず小学生のジュニアスクールを開講、5、6人でのスタートだった。18年発足のトップチームは川越市民リーグ2部から始まり、埼玉県社会人リーグ3部に昇格した昨季、三菱と浦和で活躍した広瀬治さんを監督に招いた。

 今春には念願のジュニアユースが活動を開始。千島は3つのカテゴリーを担当しているが、最も力を入れているのが育成部門だ。
 
 小学生の頃、土・日曜日は川越ひまわりSCに通い、平日は学校から帰ると近所のお兄さんたちと3時間もストリートサッカーに興じ、創造力を養ったそうだ。

「受け身ではなく、自分で考え、自分から発信することが重要なんです。真剣勝負の中でも、相手との駆け引きや間合いなどサッカーの楽しさを味わってほしい。相手と本気で戦いながらも、サッカーを楽しんでいる選手を見る時が指導者として一番うれしいですね。そんな選手をたくさん育てていきたい」

 千島と一緒にクラブ入りした國分コーチは、サッカーのことしか考えていない姿勢は浦和ユース時代から少しも変わらないと言う。「先に答えを出さず、選手に考えさせ自主性を求める教え方が素晴らしい。詰め込み過ぎない練習法も特長ですね」と説明しながら、「彼のような指導者が増えれば、日本にも世界的な選手が生まれると思います」と評した。

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