【藤田俊哉の目】頼もしかった3トップの躍動。大量点を奪った攻撃力は素直に評価したい

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2015年06月13日

ミランで苦しいシーズンを過ごした本田が、代表でしっかり存在感を示してくれたのはすごく頼もしい。

宇佐美が台頭し、原口が新体制初招集でゴールを奪った。武藤のマインツ移籍というニュースも含め、日本の攻撃陣には「競争」が生まれてきた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 宇佐美は初招集でゴールを奪い、初スタメンでチームにフィットしたことを証明した。代表チームで順調なステップを踏んでいるのは間違いない。彼の成長は、チームにとってもプラスだし、観ている僕たちからしても喜ばしいことだ。
 
 あとは、その宇佐美に続いてくるのはどの選手なのか、という点も興味深い。個人的な意見だけど、前線の選手のゴールはいつでも見たいから、チャンスをもらった選手は思い切ってシュートを狙ってほしい。その点に関しては、宇佐美がそうだったように、初ゴールを決めた原口も良かった。
 
 武藤がJリーグで結果を残してドイツへ渡ることになって、ドイツで頑張っていた原口が日本に戻ってアピールに成功している。ライバル同士がしのぎを削り合う関係が出ていた。競争がなければチーム力は絶対に上がらないからね。間違いなく言えるのは、ハリルホジッチ監督になって、以前よりも増してチーム内での競争が生まれてきた。観ていて元気があるし、活気づいてきたという印象もある。
 
 ハリルホジッチ監督の戦術は時間の経過とともにチームに浸透するはずだ。その戦術はヨーロッパのスタンダードだろうと想像できる。前線にはつねにスピードと運動量が求められ、それらをこなすなかでのコンビネーションが問われている。これからもそうした考えの下で選手の選考がされていくはずだけど、その視点からいけば、先制ゴールを決めたのが本田だったというのは、とても意義があった。
 
 ミランというチームがシーズンを通じて低迷するなかで、自身の怪我などもあり苦しんでいた。それでも日本代表に戻ったら、しっかりと元気な姿を見せてくれた。このチームのなかでの存在感をしっかりと示してくれたのだから。素直に嬉しく思うし、すごく頼もしい。
 
 宇佐美は本当に才能があってシュートセンスもある。これからどんどん成長する選手だろうけど、日本代表はまだ本田のチームだということを教えてくれた試合でもあった。
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