得意のドリブル弾! 浦和時代の“教育係”を担当していた槙野と歓喜。

原口らしいドリブル突破から、鮮やかに代表初ゴールをゲット。監督の起用に応えた。 写真:田中研治

ゴール後の歓喜の輪のなかで、最も喜びを爆発させていたのは浦和時代の"教育係"である槙野(20番)。A代表の舞台でともにゴールを奪う、記念すべき一戦となった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)
66分、日本代表のベンチが動き、同時に3枚のカードが切られた。本田、宇佐美、香川に代えて、永井、武藤、そして原口が投入される。前線のアタッカーの競争心を煽る、今後を見据えたオーディションであることが一目瞭然な、ハリルホジッチ監督の思い切った采配だった。
【PHOTOギャラリー】日本 4 -0 イラク
清武が負傷離脱したこともあり背番号8をつけた原口は、前日練習でもプレーしていたトップ下に入った。
「真ん中(トップ下)は自信があるかと言われたら、ないポジションだったし、ターンして仕掛けられそうなところでアンパイなプレーをしてしまう場面が多く、難しさを感じながらやっていた」
左サイドからカットインしてのシュート――。原口のプレーの代名詞と言えば、持ち味である切れ味鋭いドリブルと、思い切りの良いシュートだ。
ただ昨夏浦和から移籍したブンデスリーガのヘルタ・ベルリンでは、システムに応じて様々なポジションでのプレーが求められた。試行錯誤しながら、シーズン終盤には得意とする左ウイングのレギュラーポジションを掴んだ。
臨機応変な対応という、ドイツで磨いてきた成長ぶりが、早速ハリルジャパンでの自身デビュー戦で問われたのだ。
そして迎えた84分、柴崎からの縦パスがクリアされたボールをいち早く拾うと、相手DFの間を縫うようなドリブルで、ペナルティエリア内へと切れ込んでいく。一瞬、GKの位置を確認し、狙い澄ました右足のシュートを鮮やかにゴール左隅へ突き刺した。A代表通算4試合目に訪れた、待望の初ゴールとなった。
「上手く身体でボールを持って前を向けた。目の前にいたひとりをかわせれば行けると、そこだけ集中していた。あそこまで入れれば敵をかわせると思っていた。シュートも上手く入って、良かった」
ゴール直後にできた歓喜の輪のなかで、誰よりも喜んでいたのが、浦和時代の原口の“教育係”を担当していたDF槙野だった。やや大げさではあるが、ふたりがA代表のピッチで、この瞬間を分かち合えたのも、なにかの運命だったのかもしれない。
決して原口らしいストロングポイントを出し切れるポジションではなかったかもしれない。それでも与えられたチャンスで、しっかり結果を残したあたりは、ブンデスリーガでの1年の成果を、日本に帰ってきて示せたと言えた。
「プレーの質自体は良くなかったけど、自分らしい良い形から点が取れたのは良かった」
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清武が負傷離脱したこともあり背番号8をつけた原口は、前日練習でもプレーしていたトップ下に入った。
「真ん中(トップ下)は自信があるかと言われたら、ないポジションだったし、ターンして仕掛けられそうなところでアンパイなプレーをしてしまう場面が多く、難しさを感じながらやっていた」
左サイドからカットインしてのシュート――。原口のプレーの代名詞と言えば、持ち味である切れ味鋭いドリブルと、思い切りの良いシュートだ。
ただ昨夏浦和から移籍したブンデスリーガのヘルタ・ベルリンでは、システムに応じて様々なポジションでのプレーが求められた。試行錯誤しながら、シーズン終盤には得意とする左ウイングのレギュラーポジションを掴んだ。
臨機応変な対応という、ドイツで磨いてきた成長ぶりが、早速ハリルジャパンでの自身デビュー戦で問われたのだ。
そして迎えた84分、柴崎からの縦パスがクリアされたボールをいち早く拾うと、相手DFの間を縫うようなドリブルで、ペナルティエリア内へと切れ込んでいく。一瞬、GKの位置を確認し、狙い澄ました右足のシュートを鮮やかにゴール左隅へ突き刺した。A代表通算4試合目に訪れた、待望の初ゴールとなった。
「上手く身体でボールを持って前を向けた。目の前にいたひとりをかわせれば行けると、そこだけ集中していた。あそこまで入れれば敵をかわせると思っていた。シュートも上手く入って、良かった」
ゴール直後にできた歓喜の輪のなかで、誰よりも喜んでいたのが、浦和時代の原口の“教育係”を担当していたDF槙野だった。やや大げさではあるが、ふたりがA代表のピッチで、この瞬間を分かち合えたのも、なにかの運命だったのかもしれない。
決して原口らしいストロングポイントを出し切れるポジションではなかったかもしれない。それでも与えられたチャンスで、しっかり結果を残したあたりは、ブンデスリーガでの1年の成果を、日本に帰ってきて示せたと言えた。
「プレーの質自体は良くなかったけど、自分らしい良い形から点が取れたのは良かった」