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「ずば抜けて上手い」究極のユーティリティ。中学時代の中山雄太はトップ下やGKも務めていた【東京五輪代表のルーツ探訪】

カテゴリ:日本代表

鈴木潤

2021年08月01日

周囲からの人望は厚く、人間性は非の打ち所がなかったが――

柏U-18時代の中山雄太(4番)と上島拓巳(20番)。当時はCBでコンビを組んでいた。©KASHIWA REYSOL

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 プレーできず、メンタル的に厳しい時期だったとはいえ、外から柏アカデミーのサッカーを見ることは中山にとって決して無駄ではなかった。ほとんどの選手がU―12から在籍し、時間をかけて構築されたアカデミーのポゼッションスタイルと連係に、途中から加入した選手の多くが戸惑いを見せるなか、下平が「戦術眼が高く、頭の良い選手」と評する中山はチームメイトのプレーを凝視しながら、自分が入った時にはどういう役割を求められ、どういうプレーをすべきか、イメージを膨らませた。

「雄太は戦術理解度が高く、個の能力も完成されていました。体格的にも他の高校生に比べたら大きかったので、怪我が治って復帰してからはチームにスッと馴染んでいった印象があります」(上島)

 最後尾からパスをつなぐチームスタイルと、「左利きのセンターバックを置きたい」という下平の意向もあり、中山は最終ラインの中央に配置された。柏U-15への加入以降、長らく怪我に苦しんでいた中山は、戦列復帰を境に鮮やかな上昇曲線を描く。柏U-18でレギュラーポジションを獲得したばかりか、13年6月には高校2年生にしてトップチームに2種登録され、さらに同年8月には豊田国際ユース大会に出場するU-16日本代表メンバーにも名を連ねた。以降、世代別日本代表の常連となる。
 
 一方で、下平は中山に物足りなさも感じていた。謙虚で誰にでも優しく、中学時代には合唱コンクールで指揮者を務め、学級委員長も任されるなど周囲からの人望も厚い。人間性は非の打ち所がなかったが――。

「シン(中谷進之介/現・名古屋)と比べると寡黙で、コーチングがおとなしかったんです。人間性は間違いないんだけど、そこを突き破るようなリーダーシップがほしかった」

 そこで下平は、中山が高校3年生になると柏U-18の主将に任命した。上島、手塚康平(現・横浜FC)、大島康樹(現・栃木)、1学年下の伊藤達哉(現シントトロイデン)、2学年下の古賀太陽(現・柏)とタレントが揃った当時の柏U-18は、高円宮杯プレミアリーグEASTを制した。下平は「あのタレントをまとめてチームとして結果を出し、雄太も自信を付けたと思います」と内面での確かな成長を感じていた。
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