所属クラブでの充実が大前提だろう
既に欧州市場に出ている選手たちは、もし五輪という目先の標的が消えたとしても、むしろ新シーズンへ向けて準備を整える機会が出来たと前向きに捉えた方がいい。日本人選手を抱える欧州クラブ側の見地に立てば、五輪やシーズン中に開催されるアジアカップは頭痛の種だ。例えば2011年初頭には、シーズン開幕からドルトムントの快進撃を牽引してきた香川真司が、カタールから故障して戻ることになった。五輪が消えたことによる機会逸失より、こういう現実は日本人獲得へ二の足を踏ませる一因になりかねない。
日本は概して、国内外の年齢別大会ごとに勝つことを優先しがちだが、本来は通過点で五輪のOAという発想からして趣旨から外れている。欧州へ渡った選手たちも、そこで成功してワールドカップやチャンピオンズリーグのピッチに立つのが目標だったはずで、そのためには所属クラブでの充実が大前提となる。そこに集中できるなら、イレギュラーな大会で疲弊して出遅れるより、計り知れないメリットになる。
文●加部 究(スポーツライター)
【日本代表PHOTO】U-24ガーナ、ジャマイカ戦に臨む招集メンバー27人
日本は概して、国内外の年齢別大会ごとに勝つことを優先しがちだが、本来は通過点で五輪のOAという発想からして趣旨から外れている。欧州へ渡った選手たちも、そこで成功してワールドカップやチャンピオンズリーグのピッチに立つのが目標だったはずで、そのためには所属クラブでの充実が大前提となる。そこに集中できるなら、イレギュラーな大会で疲弊して出遅れるより、計り知れないメリットになる。
文●加部 究(スポーツライター)
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