ハリルホジッチ監督が目指す、縦に速い攻撃的なスタイル。それは単純に、「高速化」が求められているだけではない。
「あれで(速いスピードのなかで)プレーの精度を上げないといけない。最高のスピードを求めてやっている。だから、やっていて楽しい」
高速かつ高精度――。本田は例として、ブラジル代表を挙げた。
「早いプレーのなかで、インテンシティが高いうえに、精度が高い。しかも連動していける」
スピードを落とした“自分たちのリズム”であれば、それなりにパスはつながる。しかし、目指すべきは、最大値のスピードのなかで、完璧な精度のプレーをすること。そのためには、技術や判断力はもちろん、周囲との呼吸も重要になる。様々な要素が求められるからこそ、やり甲斐を感じていたのだ。
そのためには、これまで成功だったと思ってきたことを捨てる覚悟もあると、本田は断言する。そういった否定と肯定の繰り返し、自問自答の繰り返しで、過去を打ち砕き、新たな本田像を作ってきた(もちろん確固たる土台はあるが)。彼は強調する。
「すべてを取りに行くことはできない。否定から入っていくことを、僕は怖れてはいない」
「前線の競争はさらに厳しくなっていく」ことは、本田も自覚している。もちろん、「世代交代」を期待している声が少なくないことも承知している。とはいえ、常にエースに君臨し、欧州のトップレベルで戦ってきたというプライドがあり、「年齢」という条件だけでポジションを譲る気など毛頭ない。
むしろ「世代交代」の声が強まれば強まるほど、本田を支えてきた“負けん気”を一段と刺激することになる。彼はそうやって劣勢や逆境を乗り越え、逞しさを増してきたのだ。
同じ86年生まれ(学年は青山がひとつ上)である青山の得点時に見せた無邪気な笑顔と、下の世代で頭角を現わしてきた川又の得点時に見せた悔しさの入り混じった表情――。
本田を中心とする世代がこれからも中心を担っていくのか、それとも新たな世代が主役となっていくのか。少しずつ新世代の台頭が進んできているのは確かだが、主役の座は、そう簡単には渡さない。むしろ、「ちょっとずつ階段を昇っていきたい」と、新たなる高みを目指している。そんな本田の意地が、日本代表の底上げに欠かせないのは確かだ。
「あれで(速いスピードのなかで)プレーの精度を上げないといけない。最高のスピードを求めてやっている。だから、やっていて楽しい」
高速かつ高精度――。本田は例として、ブラジル代表を挙げた。
「早いプレーのなかで、インテンシティが高いうえに、精度が高い。しかも連動していける」
スピードを落とした“自分たちのリズム”であれば、それなりにパスはつながる。しかし、目指すべきは、最大値のスピードのなかで、完璧な精度のプレーをすること。そのためには、技術や判断力はもちろん、周囲との呼吸も重要になる。様々な要素が求められるからこそ、やり甲斐を感じていたのだ。
そのためには、これまで成功だったと思ってきたことを捨てる覚悟もあると、本田は断言する。そういった否定と肯定の繰り返し、自問自答の繰り返しで、過去を打ち砕き、新たな本田像を作ってきた(もちろん確固たる土台はあるが)。彼は強調する。
「すべてを取りに行くことはできない。否定から入っていくことを、僕は怖れてはいない」
「前線の競争はさらに厳しくなっていく」ことは、本田も自覚している。もちろん、「世代交代」を期待している声が少なくないことも承知している。とはいえ、常にエースに君臨し、欧州のトップレベルで戦ってきたというプライドがあり、「年齢」という条件だけでポジションを譲る気など毛頭ない。
むしろ「世代交代」の声が強まれば強まるほど、本田を支えてきた“負けん気”を一段と刺激することになる。彼はそうやって劣勢や逆境を乗り越え、逞しさを増してきたのだ。
同じ86年生まれ(学年は青山がひとつ上)である青山の得点時に見せた無邪気な笑顔と、下の世代で頭角を現わしてきた川又の得点時に見せた悔しさの入り混じった表情――。
本田を中心とする世代がこれからも中心を担っていくのか、それとも新たな世代が主役となっていくのか。少しずつ新世代の台頭が進んできているのは確かだが、主役の座は、そう簡単には渡さない。むしろ、「ちょっとずつ階段を昇っていきたい」と、新たなる高みを目指している。そんな本田の意地が、日本代表の底上げに欠かせないのは確かだ。