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「レッズ以外の選択肢はなかった」駒場育ちの流経大MF伊藤敦樹が掴んだ念願の浦和入団内定と“恩師”大槻監督への想い

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2020年06月25日

今年に入り二度の練習参加を経て念願のオファーが舞い込む。「この1年でもっと成長しないと」

昨年の天皇杯では浦和と対戦。惜しくも敗れたが、大槻監督に成長した姿を見せた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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リモートインタビューに応えてくれた伊藤。この1年でさらに成長したいと語る。写真:安藤隆人

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 2019年シーズン、関東大学リーグでは無念の2部降格となってしまったが、年が明けた1月には浦和の沖縄キャンプに参加。さらに3月にも1週間練習に参加し、ついに念願の正式オファーを勝ち取った。

「僕の中でレッズ以外の選択肢はなく、中野雄二監督や大平コーチもそこを尊重してくれたので、他のクラブの話を一切しませんでした。なので、オファーが来た時は正直ホッとした気持ちでした」

 ジュニアユース時代、ユース時代と厳しくも最大限の評価をしてくれた恩師のもとで再びプレーする機会を得た。もちろんいくら縁があったと言えども、それで出番が確約されるほど甘い世界ではないことは十分に理解している。

「橋岡は中1の時から知っていて、当時から凄かったし、『絶対にトップに上がるだろうな』と思っていた。1対1でシュートを打っても必ず身体のどこかに当たるし、ヘッドもめちゃくちゃ強いし、とにかく相手を潰せる守備は凄い。それほどの守備力を持っていても、トップチームでは後ろ(ディフェンスライン)の3枚に絶対的な選手がいて、ウイングバックでプレーするなんて当時は思ってもいなかった。キャンプに行っても『この選手が紅白戦にも出られないのか』『この選手で練習試合の3本目から出場なんだ』と驚いた。やっぱり覚悟をして入らないといけないクラブですし、この1年でもっと成長しないとこの厳しい生存競争に生き残れないと思っています。それに大槻さんは選手としても人間としても、いろんな学びを与えてくれた尊敬する恩師。高校時代は期待を裏切ってしまったので、今度こそプレーで応えたいと思います」

 いざ待ち望んだ場所へ。今度は応援する側から応援される側になって、埼玉スタジアムを熱狂の渦に導く番がやって来る。恩師とともに、誇り高きレッズのエンブレムを胸に宿して。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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