実質10人なら、一度長友を外に出すべきだった。

延長前半を終えて選手に指示を出すアギーレ監督。その後、負傷した長友(左端)をMFに上げるなどシステム変更を行なったが、実質10人になった時点で迅速に判断を下したかった。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
POINT 5 : 実質10人で延長戦を戦ったダメージ
延長に入って早々、長友が負傷をしてしまった。前述したとおり、日本はすでに3枚の交代カードを使っていたので、実質的に戦線離脱となった。
これは仕方のないこととはいえ、日本にとっては実に痛かった。UAEにもはや攻撃する余力がなく、クリアボールを拾うこともままならない状態だったからだ。30分もあれば、トドメを刺すのはさほど難しいことではとは思わなかった。
しかし、長友が動けなくなり、日本は左サイドからの攻撃を躊躇するようになってしまう。長友を気遣いながらのプレーで、攻撃のギアを上げきれなかった。
延長後半から長友をMFに移して、なにもさせないように決めてから、やっとエンジンがかかった。
つまり延長前半の時点で、いったん長友をフィールドの外に出すべきだった。どちらにしても、実質10人なのだ。長友の様子をチェックすると同時に、彼をフィールドに戻すなら、その時に指示を与えれば時間も無駄にならなかったはずだ。
取材・文:西部謙司(サッカージャーナリスト)
延長に入って早々、長友が負傷をしてしまった。前述したとおり、日本はすでに3枚の交代カードを使っていたので、実質的に戦線離脱となった。
これは仕方のないこととはいえ、日本にとっては実に痛かった。UAEにもはや攻撃する余力がなく、クリアボールを拾うこともままならない状態だったからだ。30分もあれば、トドメを刺すのはさほど難しいことではとは思わなかった。
しかし、長友が動けなくなり、日本は左サイドからの攻撃を躊躇するようになってしまう。長友を気遣いながらのプレーで、攻撃のギアを上げきれなかった。
延長後半から長友をMFに移して、なにもさせないように決めてから、やっとエンジンがかかった。
つまり延長前半の時点で、いったん長友をフィールドの外に出すべきだった。どちらにしても、実質10人なのだ。長友の様子をチェックすると同時に、彼をフィールドに戻すなら、その時に指示を与えれば時間も無駄にならなかったはずだ。
取材・文:西部謙司(サッカージャーナリスト)