久保はマドリーよりもバルサやシティにフィットする
久保のプレーが彷彿させるプレーヤーは、トッテナム時代のルカ・モドリッチだ。当時は現在よりアタッカー色がやや強かった。ボールを持ちたがる傾向があり、1プレーあたりのボールタッチ数も多かったが、久保はモドリッチと比べると球離れがいい。とはいえ、一旦足下に収めてそこからドリブルで運びながら次のパスコースを探すこともままある。
プレースタイル的には、マドリーのように攻撃の最終局面を個人能力による解決に頼るタイプのチームよりも、マンチェスター・シティや以前のバルセロナのように、組織的な連携によって局面を打開し決定機を作り出すタイプのチームに向いている。
例えばシティのサッカーの中ならば、同じ左利きのダビド・シルバのような司令塔的なインサイドMFに成長する道筋がはっきりと想像できる。マドリーのサッカーはそこまで組織的なものではなく、個人のテクニックや閃きに依存する部分が大きい。その戦術の中でプレーを続けるならば、見えてくるのはモドリッチがたどったような進化の道筋だろう。4-3-3のウイングではないし、4-2-3-1のトップ下でもない、むしろ4-3-3や4-1-4-1のインサイドハーフというイメージだ。
プレースタイル的には、マドリーのように攻撃の最終局面を個人能力による解決に頼るタイプのチームよりも、マンチェスター・シティや以前のバルセロナのように、組織的な連携によって局面を打開し決定機を作り出すタイプのチームに向いている。
例えばシティのサッカーの中ならば、同じ左利きのダビド・シルバのような司令塔的なインサイドMFに成長する道筋がはっきりと想像できる。マドリーのサッカーはそこまで組織的なものではなく、個人のテクニックや閃きに依存する部分が大きい。その戦術の中でプレーを続けるならば、見えてくるのはモドリッチがたどったような進化の道筋だろう。4-3-3のウイングではないし、4-2-3-1のトップ下でもない、むしろ4-3-3や4-1-4-1のインサイドハーフというイメージだ。
それも含めて、今後の伸びしろはたっぷりある。フィジカル的にまだ成長の余地を残していることはもちろん、技術・戦術的にもまだ常に最もシンプルかつ効果的に局面を前に進めるプレー選択ができているわけではない。
さらに、メンタル的な側面でも今後経験を重ねていく中で、メガクラブのプレッシャーや厳しい競争がもたらすストレスへの耐性が問われることになる。ロドリゴ同様、成長の過程で乗り越えるべき最大の壁はそこにある。
分析:ロベルト・ロッシ
翻訳:片野道郎
●分析者プロフィール
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちして下部リーグの監督を歴任。19年1月からチェゼーナ女子(セリエB)の指揮官を務める。『ワールドサッカーダイジェスト』ではチーム戦術やプレーヤーの分析が好評を博している。
さらに、メンタル的な側面でも今後経験を重ねていく中で、メガクラブのプレッシャーや厳しい競争がもたらすストレスへの耐性が問われることになる。ロドリゴ同様、成長の過程で乗り越えるべき最大の壁はそこにある。
分析:ロベルト・ロッシ
翻訳:片野道郎
●分析者プロフィール
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちして下部リーグの監督を歴任。19年1月からチェゼーナ女子(セリエB)の指揮官を務める。『ワールドサッカーダイジェスト』ではチーム戦術やプレーヤーの分析が好評を博している。