久保は「9.5番」ではなく、「8.5番」タイプ
キャリア的には、1年早くマドリーに加入したヴィニシウス・ジュニオールとまったく同じ道を歩んでいる。というよりも、ポジションはもちろんタイプ的にもクオリティー的にも瓜二つと言えるほど似通っており、すでにライバル関係にあると言っていい。
現時点ではヴィニシウスが一歩先を行っているが、それは1歳年上であり1年早くヨーロッパにやってきたからという以上の理由ではない。潜在的な能力の高さでは、むしろロドリゴがヴィニシウスを上回っているように見える。
したがって課題は、その潜在能力をチームの戦術的な文脈の中で効果的に活かし、トップレベルの舞台で決定的な違いを作り出すプレーヤーに成長できるかどうか。これはC・ロナウドやネイマールからサラー、スターリングまで、傑出したドリブラーが偉大なアタッカーに成長し脱皮する過程で必ず通ってきた道だ。ロドリゴにとっても、そこが今後数年の成長過程における、最も大きな課題になるだろう。
現時点ではヴィニシウスが一歩先を行っているが、それは1歳年上であり1年早くヨーロッパにやってきたからという以上の理由ではない。潜在的な能力の高さでは、むしろロドリゴがヴィニシウスを上回っているように見える。
したがって課題は、その潜在能力をチームの戦術的な文脈の中で効果的に活かし、トップレベルの舞台で決定的な違いを作り出すプレーヤーに成長できるかどうか。これはC・ロナウドやネイマールからサラー、スターリングまで、傑出したドリブラーが偉大なアタッカーに成長し脱皮する過程で必ず通ってきた道だ。ロドリゴにとっても、そこが今後数年の成長過程における、最も大きな課題になるだろう。
一方の久保は、身長こそ173センチとロドリゴとほぼ変わらないが、より重心が低く筋肉量もやや多い体格の持ち主だ。得意とするポジションはウイングではなくトップ下。爆発的なスピードに欠けるがゆえに1対1で相手をぶっちぎる突破力は持っていないが、左足の高いテクニックと優れた状況把握・判断力を武器とし、シュートよりもむしろパス、アシストでラスト30メートルに決定的な違いを作り出す力を備えた攻撃的MFだ。
ペナルティーエリア内に入り込んでフィニッシュに絡むよりも、敵2ライン(DFとMF)間を舞台にそのひとつ、ふたつ前のプレーで決定機をお膳立てするタイプ。その意味ではトップ下と言ってもいわゆる9.5番タイプではなく、よりMFに近い8.5番タイプと言ったほうがいいだろう。
プレシーズンマッチで得た出場機会に見せたプレーには、フィリッペ・コウチーニョやベルナルド・シルバのようなアタッカー色の強い攻撃的MFを彷彿させる部分があった。とはいえそれは、まだ開幕前でプレーのインテンシティーが低いゲームでの話だ。シーズンが始まり、インテンシティーが高まってスペースと時間がさらに圧縮されれば、ゴールに近いところで違いを作り出す難易度は大きく高まる。
現在の久保は、状況判断やプレー選択という戦術的な側面でも、そしてとりわけフィジカル的な側面(スピード、パワー、クイックネス)でも、そこで違いを作り出す力はついていないように見える。
ペナルティーエリア内に入り込んでフィニッシュに絡むよりも、敵2ライン(DFとMF)間を舞台にそのひとつ、ふたつ前のプレーで決定機をお膳立てするタイプ。その意味ではトップ下と言ってもいわゆる9.5番タイプではなく、よりMFに近い8.5番タイプと言ったほうがいいだろう。
プレシーズンマッチで得た出場機会に見せたプレーには、フィリッペ・コウチーニョやベルナルド・シルバのようなアタッカー色の強い攻撃的MFを彷彿させる部分があった。とはいえそれは、まだ開幕前でプレーのインテンシティーが低いゲームでの話だ。シーズンが始まり、インテンシティーが高まってスペースと時間がさらに圧縮されれば、ゴールに近いところで違いを作り出す難易度は大きく高まる。
現在の久保は、状況判断やプレー選択という戦術的な側面でも、そしてとりわけフィジカル的な側面(スピード、パワー、クイックネス)でも、そこで違いを作り出す力はついていないように見える。