日本に改善が見られたのは、上田が投入される少し前だった
“謎の停滞”の正体は、エクアドルが効果的な修正を施したこと。そして、それに気づかず、日本がワンパターンで場にそぐわない試合運びをしてしまったこと。このふたつに尽きる。
日本に改善が見られたのは、上田が投入される少し前だ。負傷した柴崎がピッチに戻った頃、彼と板倉を経由したパスワークが、少しずつ機能するようになった。それに伴い、中に寄り過ぎた中島らも、サイドに開くようにポジションを修正している。このような適応が見られた後、上田は投入された。
日本に改善が見られたのは、上田が投入される少し前だ。負傷した柴崎がピッチに戻った頃、彼と板倉を経由したパスワークが、少しずつ機能するようになった。それに伴い、中に寄り過ぎた中島らも、サイドに開くようにポジションを修正している。このような適応が見られた後、上田は投入された。
日本が決めるところを決めれば、勝っていた試合。それは間違いない。だが、その一方、タイムアップの笛を聞いた瞬間、「……あと10分あれば!!」と悔しい思いで、目の前の机を叩いた人も少なくないのではないか。
その10分。“謎の停滞”を減らせば、作ることはできる。さらに強く、したたかなチームになるために。
取材・文●清水英斗(サッカーライター)