アルゼンチンの強豪クラブで研鑽を積む19歳の逸材、島村優志が面白い!

カテゴリ:海外日本人

加部 究

2018年12月23日

「ちょっとしたトラップやパスも変わってきている」

アルゼンチン代表の近未来を担う好タレントもずらり。強力なライバルたちと切磋琢磨を続けている。

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 四方が解説する。

「U-23のチームには、U-20アルゼンチン代表が3~4人はいて、候補に入った選手なら10人前後はいます。例えばボランチのアニバル・モレノなどは、間違いなく将来のスター候補。身体も大きく潰せる上にロングフィードも正確で、有望株としてロシア・ワールドカップにも帯同しました。もちろん試合に出てこその世界ですが、試合に出られないと成長できないわけではありません。セカンドの監督は、公式戦に使える資格を持つアルゼンチンの選手たちを差し置いて優志を紅白戦でプレーさせたんです。その間はプレーができずにピッチの外回りをしていたり、ボール回しをしていたりする選手もいるわけです」

 島村は言う。

「トップチームでプレーした選手たちと同じピッチに立つと、やはり全然違います。彼らはU-23でプレーをすると余裕がある。でも身近でプレーしているヤツが、トップでプレーすることもあり、もちろん彼らは上手いんですが、僕も十分にやれている実感があるし届かない存在ではない」

 1年間を経過し、アルゼンチンでのプレーにも順応し、仲間も島村の特徴を見極めている。

「アルゼンチンに来た頃は、ボール回しなどでもミスしないことを心がけていました。でもこちらではビルドアップでもどんどん勝負してくる。平気で浮き球の縦パスをぶつけてきますからね。やはり個で局面を打開できるところもアピールしていく必要がある。裏へ抜けて一瞬のスピードで勝負するとか、ゴールやアシストなど具体的な結果を見せるとか……。僕の長所は身体能力です。高校時代の計測では、アジリティー、スプリント、持久力と、どれも1、2位を争っていました。最近ではチームメイトも、裏へ蹴るなど意識してその辺を活かそうとしてくれています」

 175センチの島村は、日本を発つ時に62キロだった体重が68キロに増えた。

「シャツを引っ張られてもどんな身体の当て方をすれば良いかが分かり、ちょっとしたトラップやパスも変わってきていると思います」
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