名古屋を蘇らせた今夏の新戦力たち。ドラマチックな逆転残留に彼らはなにを思ったのか

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2018年12月02日

前田は周囲とは異なった想いを吐露

チーム全員で残留を喜ぶ。今季はドラマチックな展開が多かった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 また、7月に松本から名古屋に加入し、18試合で7ゴール・6アシストと輝いた前田は丸山や中谷とは少し違った気持ちを持っていたようだ。
 
 湘南戦では後半頭からピッチに立った前田は「(ベンチで観ていて)走り負けているなという印象があって、相手があれだけ圧力をかけてくるなかで自分たちはもっとやらなくちゃいけないと考えていました」と、積極的にドリブルで仕掛け、75分には味方のクロスに飛び込んで同点ゴールとなるPKを誘発させた。ただまだ満足できないという表情を浮かべる前田に残留を勝ち取った瞬間の想いを聞くと、こう返ってきた。
 
「僕はちょっと特殊で、(今季)半年いたチーム(松本)がJ2優勝を果たして、喜んでいる姿を見て、正直『良いな』と思いましたし、自分の選択が間違いではないと示すには名古屋を残留させるしかないと自分に言い聞かせていました。だから、素直にホッとしているというか、これで本当に心から『山雅おめでとう』と言うことができますし、今日はゴールを決めたかったですが、目標は達成できて良かったです。
 
 個人的には今季は数字としては良いかもしれません。でもまだまだやらなくちゃいけないことがあります。来季、見直さなくてはいけません。惜しいで終わる選手になるのではなく、しっかりチャンスを決め切りたいです」
 
 
 またE・ネットも喜びとともに来季の展望を語った。
 
「今日は2点を先行されながらしっかり追い付くことができました。本来は勝ちたかったですが、残留を決められて良かったです。神様にも感謝していますが、フロンターレにも感謝しています。来年はタイトル獲得が目標です。社長や強化部とは少し話をしましたが、タイトルを獲るためにしっかり補強をしてほしいと伝えました。このチームはタイトルを獲らなくてはいけません。個人的にはまずはしっかり休んで来季に臨みたいです」
 
 この4人に加え、湘南戦は85分からの出場となった金井貢史も攻撃的な左SBとして夏の加入後の15試合で4ゴールをマーク。その活躍は見逃せなかった。
 
 チーム全員で掴んだJ1残留であることは間違いない。ただ、強い想いを持ってシーズン途中での移籍を決意した夏の新戦力たちの奮闘はやはり見逃せない。ドラマチックな残留には欠かせなかった彼らの功績は、今一度、評価されるべきだろう。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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