ベルギー&クロアチア――1986&1998年大会
◇ ベルギー
・1986年メキシコ大会
×0-2 アルゼンチン
最終成績:4位
この大会のベルギーの歩みは苦難に満ちたものだった。グループリーグでは初戦で開催国メキシコに敗れ、1勝1分け1敗の3位で決勝トーナメント進出。1回戦のソ連戦では2度リードされるも追いつき(しかも微妙な判定に助けられた)、延長戦で突き放した。逆に準決勝のスペイン戦では先制したが、同点とされてPK戦に突入し、GKプファフの好守で勝ち上がった。
こうして迎えた準決勝の相手はアルゼンチン。前回大会の開幕戦では、ディフェンディングチャンピオンだったアルゼンチンを下して世界を驚かせたベルギーだったが、今回のアルゼンチンは絶好調。準々決勝のイングランド戦では、マラドーナが「神の手」「5人抜き」の伝説を創っていた。
試合は序盤にマラドーナの強烈なミドルをプファフが弾いたところをバルダーノが詰めるも、これはオフサイドの判定。ベルギーは何とか前半をしのいだものの、後半開始から6分、マラドーナに先制ゴールを許す。ブルチャガのスルーパスに抜け出したマラドーナにはDFがついていたが、プファフが飛び込み、その頭上を越されてしまった。
さらに63分、密集のなかでマラドーナが見せた滑らかなスラロームドリブルにより、ベルギーの複数のDFはあっさりとかわされ、タイミングをずらすシュートに守護神プファフも成す術がなかった。
完封負けのベルギーは、3位決定戦に回り、クーレマンスのゴールで先制したものの、そこから試合は点の取り合いとなり、延長戦の末に2-4の敗北を喫し、4位に落ち着いた。これが現時点での、同国の最高成績である。
・1986年メキシコ大会
×0-2 アルゼンチン
最終成績:4位
この大会のベルギーの歩みは苦難に満ちたものだった。グループリーグでは初戦で開催国メキシコに敗れ、1勝1分け1敗の3位で決勝トーナメント進出。1回戦のソ連戦では2度リードされるも追いつき(しかも微妙な判定に助けられた)、延長戦で突き放した。逆に準決勝のスペイン戦では先制したが、同点とされてPK戦に突入し、GKプファフの好守で勝ち上がった。
こうして迎えた準決勝の相手はアルゼンチン。前回大会の開幕戦では、ディフェンディングチャンピオンだったアルゼンチンを下して世界を驚かせたベルギーだったが、今回のアルゼンチンは絶好調。準々決勝のイングランド戦では、マラドーナが「神の手」「5人抜き」の伝説を創っていた。
試合は序盤にマラドーナの強烈なミドルをプファフが弾いたところをバルダーノが詰めるも、これはオフサイドの判定。ベルギーは何とか前半をしのいだものの、後半開始から6分、マラドーナに先制ゴールを許す。ブルチャガのスルーパスに抜け出したマラドーナにはDFがついていたが、プファフが飛び込み、その頭上を越されてしまった。
さらに63分、密集のなかでマラドーナが見せた滑らかなスラロームドリブルにより、ベルギーの複数のDFはあっさりとかわされ、タイミングをずらすシュートに守護神プファフも成す術がなかった。
完封負けのベルギーは、3位決定戦に回り、クーレマンスのゴールで先制したものの、そこから試合は点の取り合いとなり、延長戦の末に2-4の敗北を喫し、4位に落ち着いた。これが現時点での、同国の最高成績である。
◇クロアチア
・1998年フランス大会
×0-2 フランス
最終成績:3位
90年代初旬にユーゴスラビアから分離独立したクロアチアは、最初のメジャーイベントであるEURO1996では予選でイタリアを抑えて首位通過し、本大会でもベスト8入り。そして、初のW杯となったフランス大会には、予選プレーオフでウクライナを下して出場を果たした。
同様に初出場の日本と同組となったグループリーグを2位で突破し、準々決勝でドイツを2-0で下して世界を驚かせた白と赤のチェック集団は、決勝進出を懸けて開催国フランスとサンドニで対決した。
試合は前述した通り、序盤は守りを固めてフランスの攻撃をしのぎ、反撃に転じると後半開始直後にシュケルのゴールで先制。ここまでは狙い通りだったが、すぐに追いつかれると、あとは守勢を強いられて勝ち越しを許し、敗北を喫した。
しかし、クロアチアはここで気持ちを切らすことなく、3位決定戦ではオランダを2-1で下して3位入賞。90年大会でユーゴスラビアの一員として以来、2度目のW杯出場となったシュケルは6ゴール目を挙げて得点王に輝いた。ボバン、プロシネツキらスター揃いのチームは、最後まで大会に鮮やかな彩りを添え続けた。