【現地発】「メッシの本質」は自然体にあり。愛息子の言葉が何よりの源だ

カテゴリ:ワールド

エル・パイス紙

2017年10月15日

「ハートのない選手」という揶揄もあるが…。

運命のエクアドル戦でハットトリック。「神に選ばし者」に相応しいスーパーな活躍を見せた。(C)Getty Images

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 激しさを増す一方の相手チームの包囲網、一定しない審判の判定基準、スタジアムごとに雰囲気やプレー環境が異なる南米予選独特のタフさも重なり、その双肩にかかる重圧、責任、プレッシャーは想像を超えるものがあったはずだ。
 
 しかしそれでもメッシは、勝利への強い執着心を失うことなくチームを牽引し続けた。そして、エクアドル戦ではようやくいつものように自然体でプレーし、ハットトリックの大活躍でアルゼンチンをロシアに導いたのだ。
 
 メッシは確かにリーダータイプ、ボスタイプの選手ではない。アルゼンチンでは「ペチョ・フリオ(=ハートのない選手)」と揶揄する声すら出ている。しかし、心の内には熱いアスリート魂を秘めている。
 
 我々がありえないと考えるプレーすら平然と当たり前に何百、何千試合にもわたって止まることなくやり遂げ続けることができるのは、彼の中に一流のアスリートのみが持ちえる本能が宿っていることの何よりの証である。子供のように自然体でひたむきにプレーするのが、メッシというフットボーラーの本質だ。
 
 周囲の喧騒もどこ吹く風と言わんばかりにボールを蹴り続けるメッシは、それだけ我々にとって実像を掴みにくい存在ではある。しかしそんな天才がエースとして君臨しているからこそ、迷走続きのアルゼンチンであっても、我々は可能性を見出すことができるのだ。
 
 サッカー小僧がそのまま進化に進化を続ける稀有なるフットボーラー、それがメッシなのだ。
 
文:ラモン・ベサ(エル・パイス紙/バルセロナ番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
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