【ミラン番記者】本田圭佑は「最下位」のまま。3か月ぶりの出番を得たが…

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年04月26日

本田は独力で違いを作り出せるタイプではない。

エンポリ戦はスソ(左)が珍しく低調。本田に出番が巡ってきた。写真:Alberto LINGRIA

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 ここまでセリエAで33試合を戦い、期待通りの力を発揮できなかった、もしくは実力を出し切れなかった選手はミランに何人もいる。そういったプレーヤーがベンチに座らされ、代わりに控え要員にチャンスが与えられるのはごく当たり前のことだ。
 
 しかし、本田には実質的に今シーズンたった一度のチャンスしか与えられていない。10月25日のアウェーでのジェノア戦だ。それまでフル稼働していたスソに休養が与えられ、本田は右ウイングで今シーズン初先発したのだ。
 
 しかし残念ながら、この試合で本田は良いところを見せることができなかった。いや、はっきり言えばかなり悪かった。ただそれは本田に限った話ではなく、この日のミラン全体に言えたことだ。0-3という無残な結果がそれを如実に物語る。
 
 とはいえ普通は、例えファーストチャンスで失敗したからといって、その後ほとんど忘れられることはない。しかし本田だけには、もう二度と復活のチャンスは与えられなかった。
 
 たまに使われたとしても、エンポリ戦のようにマックスで最後の10分弱、ワンチャンスを期待されてだ。しかし、本田はそれに応えられない。なぜなら彼は最後の数分だけプレーし、仕事ができるタイプではないからだ。
 
 それこそスソやデウロフェウのような一瞬で敵をかわせるアジリティーやパワー、テクニックは備わっておらず、たった30秒、ほんの2メートルのスペースで違いを作り出せる選手ではない。しっかり戦術の中に組み込まれてようやく能力を発揮できるタイプだ。
 
 しかし残念ながら今シーズンの本田は、そうした自分に合った戦術でプレーできなかった。モンテッラがスソやデウロフェウの個人能力に賭けたからだ。残り5試合でその状況がガラリと変わることはありえない。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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