天皇杯の戦いがまだ残っているけど、アウォーズも終わったことだし、今年を振り返ってみると、マンネリという言葉が当てはまるよ。
 
　レッズはナビスコカップを獲り、年間勝点１位にも輝いたけど、目指していたチャンピオンシップで負けてしまった。フロンターレもシーズンを通して素晴らしいサッカーを披露したけど、タイトルには手が届かなかった。この２チームは毎年と何も変わらない結果だったよね。
 
　グランパスがJ2に降格したのは少々意外だったけど、良い意味リーグに新風を吹かせる存在はいなかったよ。
 
　みんなクラブワールドカップでのアントラーズの奮闘で、良いシーズンだったなと錯覚しているかもしれないけど、アントラーズだって結局は番狂わせを起こせたわけじゃないんだ。よく日本では“惜敗”という言葉にプラスの意味を込めるけど、こういう言葉は強豪国や伝統のあるチームでは決して使わないんだ。
 
　負けは負け。惜しいという要素を加わえず、ただ結果だけを見るんだ。そこには強者としての高いプライドがある。日本にもいつかそんな考え方が生まれたら良いね。
 
　それにクラブワールドカップで活躍した柴崎、金崎には海外移籍の話が来るんじゃないかと、噂されているけど、彼らは１年を通じてパフォーマンスが安定していたわけではないよね。柴崎がレアル戦のようなプレーをシーズンのなかでどれくらいした？　金崎は第２ステージで２ゴールしか奪えなかったよ。最後に活躍をしたから、印象が良くなっているけど、好オファーがすぐに舞い込むとは考えにくい。
 
　総合的に見れば、変化に乏しく、どのクラブも宿題が持ち越しにした“マンネリ感溢れるシーズン”だったということだよ。