■セリエＡ

　４－３－３を基盤とした攻撃志向の強いポゼッションサッカーをミランに浸透させたのが、ヴィンチェンツォ・モンテッラだ。開幕当初こそもたついたものの、機能性の向上とともに結果が伴いはじめ、現在２位タイと好位置につける。

　初挑戦のセリエＡで奮闘しているのがジェノアのイバン・ユリッチ。課題だった守備の強化に成功し、ここまでわずか１敗と安定した戦いを続ける。

　トリノのシニシャ・ミハイロビッチは昨シーズンの３－５－２から４－３－３へのスムーズな移行を実現。ミルコ・ヴァルディフィオーリら新戦力を巧みにチームに組み込み、ソリッドなスタイルを確立しつつある。

　一方、ロベルト・マンチーニの電撃辞任により開幕直前にインテルの指揮官に就任したフランク・デブールは、ここまで公式戦通算で４勝２分け５敗と負けが先行。技巧派のジョアン・マリオとエベル・バネガを軸に据えた、４－３－３をベースとした質の高いプレッシングサッカーを目指すが、その機能性はまだ高まっていない。いつ解任されても不思議ではない。

◎評価Ａ－文句なしの結果／内容
・ユリッチ（ジェノア）    
　　勝率42.9％／９位タイ：３勝３分け１敗

◎評価Ｂ－十分な結果／内容
・モンテッラ（ミラン）    
　　勝率62.5％／２位タイ：５勝１分け２敗
・ミハイロビッチ（トリノ）
　　勝率50％／４位タイ：４勝２分け２敗

◎評価Ｅ：まったくの期待外れ
・デブール（インテル）
　　勝率37.5％／11位タイ：３勝２分け３敗