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中村俊輔に聞いた大成するための秘訣――ボール拾い時代の高校1年時に取り組んだこととは?

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2016年08月19日

目標は誰でも掲げられる。大事なのはそこまでの過程が整理されているかどうか。

横浜の若手たちと4対1のボール回しをする中村。プレーとともに、自身の経験を伝えることも忘れない。写真:富岡甲之

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――若手の成長を促す意味では、今日の練習でも、2種登録の選手たちに対して積極的に話しかける姿がありました。いつもどんな言葉をかけているのですか?
 
 半分はふざけた感じかな。サッカーに集中できる緊張感は必要だけど、変に固くなったらもったいないから、ジョークで和ます。あとの半分は、本当に重要なことをシンプルに伝えようとしている。その中間はない。
 
――4対1のボール回しでも楽しそうに一緒にやっていました。
 
 スペインのボール回しって、鬼の股を通せば、股を通したパスが足に当たってつながらなくても「股抜き」は成功とカウントされる。日本では普通、認められないけどね。つまり、スペインでは股を通す価値が相当高いってこと。そういう違いを伝えたりもするよね。事細かには説明はしないけど、『今の、スペインだったらもう1回、鬼だぞ』って。
 
――そこで感じてもらえれば?
 
「股への執着心が強ければ、鬼は絶対に通させないようにするから、足を閉じたままの変なディフェンスをしてくる。でもそれも駆け引きのひとつで、足は閉じっぱなしと見せかけながら、横パスを読んですっと足を出すとか。ヨーロッパとの価値観の違いを知れば、遊びのパス回しでも考え方が広がるだろうからね。
 
――周囲の期待通りに成長していく若手もいれば、プロになってからトーンダウンしてしまう選手もいます。両者を分かつ決定的なものはなんだと考えますか?
 
 一番はメンタルかな……日本語で言ったほうがいいね。忍耐力とか、絶対に負けないっていう心。
 
 あとは、自分はこうなりたくて、それに向かって何をすべきかというビジョンをしっかりと描けているか。目標は誰でも掲げられる。大事なのはそこまでの過程が、頭の中で整理されているかどうかだと思う。過程が明確じゃないと、無駄なことが増えるからライバルとの差が開き、チームにもついていけなくなる。
 
 結局は自分次第だけど、今はこれを我慢して、これをしっかり続けようとか、ステップアップするためのコツを掴めると、成長スピードは上がっていくと思う。俺がそれを掴めたのが高校の時だった。
 
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