2004年アテネ大会――小野と高原をセットで招集し オーバーエイジで屋台骨を固める構想は――。

アテネ五輪の基本布陣/小野はオランダから直接、ギリシャの代表チームに合流。チームの連係を高める時間は限られた。大久保と高松の2トップの迫力はあったが……。 ※赤字はオーバーエイジ

五輪直前の石垣島合宿では、高原が全員にアイスを驕り、すっかり打ち解けていた。(C)SOCCER DIGEST
2004年 アテネ五輪―グループリーグ敗退
山本監督は幼馴染みである小野と高原直泰(当時ハンブルク)をセットで、さらに曽ケ端をオーバーエイジで招集し、チームの骨格を固めようとした。しかし大会直前合宿に参加していた高原が、肺塞栓症(エコノミー症候群)を再発させてしまう。
高原はリハビリに努め、山本監督もギリギリまで彼をアテネに連れていくつもりでいた。しかし日本協会のスポーツ医学委員会が「高原招集は困難」と判断を下し、招集は見送られた。
ただ、その委員会に高原を診察した医師はおらず、高原自身の意見も反映されなかった。しかもドイツでは見解が異なり、ハンブルクに戻った高原は五輪開催中のブンデスリーガの試合に“普通”に出場。日本協会の対応に後味の悪さが残った。
チーム作りにもゴタゴタの影響が及び、本大会は2連敗を喫し、早々にグループステージ敗退が決まった。銀メダルのパラグアイ、銅メダルのイタリアという実力国とグループリーグで同居してしまったのも不運だったと言えた。
▼2004年 アテネ五輪メンバーリスト
監督/山本昌邦
コーチ/石井知幸
GKコーチ/川俣則幸
フィジカルコーチ/菅野 淳
▼選手リスト
POS 背番号 選手(当時の所属)
五輪成績(試合・得点)/A代表歴(試合・得点)
GK 1 曽ヶ端準 (鹿島) ★OA
3・0/4・0
GK 18 黒川貴矢(清水)
0・0/―
DF 2 田中マルクス闘莉王(浦和)
3・0/43・8
DF 3 茂庭照幸(FC東京)
3・0/9・1
DF ④ 那須大亮(横浜)
2・0/―
DF 12 菊地直哉(磐田)
1・0/1・0
DF 15 徳永悠平(早稲田大)
2・0/9・0
MF 5 阿部勇樹(市原)
3・1/53・3
MF 6 今野泰幸(FC東京)
3・0/87・2
MF 7 森﨑浩司(広島)
3・0/―
MF 8 小野伸二(フェイエノールト(HOL)) ★OA
3・0/56・6
MF 10 松井大輔 (京都)
3・0/31・1
MF 13 駒野友一(広島)
2・0/78・1
MF 14 石川直宏(FC東京)
1・0/6・0
FW 9 高松大樹(大分)
3・1/2・0
FW 11 田中達也(浦和)
3・0/16・3
FW 16 大久保嘉人 (C大阪)
3・2/60・6
FW 17 平山相太 (筑波大)
1・0/4・3
▼A代表選出率/83%
A代表10試合以上/44%
A代表20試合以上/39%
▼バックアップメンバー
Pos. No. 選手名(当時の所属)
A代表歴(試合・得点)
GK 22 林 卓人(広島)
0・0
DF 21 北本久仁衛(神戸)
―
FW 20 前田遼一 (磐田)
33・10
FW 10 坂田大輔(横浜)
1・0
アテネ五輪の試合結果(8/12 ~8/18)
試合/対戦相手/スコア/得点者
GL①/パラグアイ/●3-4/小野②、大久保
GL②/イタリア/●2-3/阿部、高松
GL③/ガーナ/○1-0/大久保
▼上位3チーム
順位 国名(オーバーエイジの人数)
優勝 アルゼンチン(3人)
準優勝 パラグアイ (3人)
3位 イタリア(2人)
※大会メモ/イタリアのジラルディーノとピルロ、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドとメイラ、アルゼンチンのサビオラとエインセなど、欧州主要リーグでプレーするオーバーエイジとU-23世代が相乗効果を起こして、大会のクオリティをぐっと押し上げた。
山本監督は幼馴染みである小野と高原直泰(当時ハンブルク)をセットで、さらに曽ケ端をオーバーエイジで招集し、チームの骨格を固めようとした。しかし大会直前合宿に参加していた高原が、肺塞栓症(エコノミー症候群)を再発させてしまう。
高原はリハビリに努め、山本監督もギリギリまで彼をアテネに連れていくつもりでいた。しかし日本協会のスポーツ医学委員会が「高原招集は困難」と判断を下し、招集は見送られた。
ただ、その委員会に高原を診察した医師はおらず、高原自身の意見も反映されなかった。しかもドイツでは見解が異なり、ハンブルクに戻った高原は五輪開催中のブンデスリーガの試合に“普通”に出場。日本協会の対応に後味の悪さが残った。
チーム作りにもゴタゴタの影響が及び、本大会は2連敗を喫し、早々にグループステージ敗退が決まった。銀メダルのパラグアイ、銅メダルのイタリアという実力国とグループリーグで同居してしまったのも不運だったと言えた。
▼2004年 アテネ五輪メンバーリスト
監督/山本昌邦
コーチ/石井知幸
GKコーチ/川俣則幸
フィジカルコーチ/菅野 淳
▼選手リスト
POS 背番号 選手(当時の所属)
五輪成績(試合・得点)/A代表歴(試合・得点)
GK 1 曽ヶ端準 (鹿島) ★OA
3・0/4・0
GK 18 黒川貴矢(清水)
0・0/―
DF 2 田中マルクス闘莉王(浦和)
3・0/43・8
DF 3 茂庭照幸(FC東京)
3・0/9・1
DF ④ 那須大亮(横浜)
2・0/―
DF 12 菊地直哉(磐田)
1・0/1・0
DF 15 徳永悠平(早稲田大)
2・0/9・0
MF 5 阿部勇樹(市原)
3・1/53・3
MF 6 今野泰幸(FC東京)
3・0/87・2
MF 7 森﨑浩司(広島)
3・0/―
MF 8 小野伸二(フェイエノールト(HOL)) ★OA
3・0/56・6
MF 10 松井大輔 (京都)
3・0/31・1
MF 13 駒野友一(広島)
2・0/78・1
MF 14 石川直宏(FC東京)
1・0/6・0
FW 9 高松大樹(大分)
3・1/2・0
FW 11 田中達也(浦和)
3・0/16・3
FW 16 大久保嘉人 (C大阪)
3・2/60・6
FW 17 平山相太 (筑波大)
1・0/4・3
▼A代表選出率/83%
A代表10試合以上/44%
A代表20試合以上/39%
▼バックアップメンバー
Pos. No. 選手名(当時の所属)
A代表歴(試合・得点)
GK 22 林 卓人(広島)
0・0
DF 21 北本久仁衛(神戸)
―
FW 20 前田遼一 (磐田)
33・10
FW 10 坂田大輔(横浜)
1・0
アテネ五輪の試合結果(8/12 ~8/18)
試合/対戦相手/スコア/得点者
GL①/パラグアイ/●3-4/小野②、大久保
GL②/イタリア/●2-3/阿部、高松
GL③/ガーナ/○1-0/大久保
▼上位3チーム
順位 国名(オーバーエイジの人数)
優勝 アルゼンチン(3人)
準優勝 パラグアイ (3人)
3位 イタリア(2人)
※大会メモ/イタリアのジラルディーノとピルロ、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドとメイラ、アルゼンチンのサビオラとエインセなど、欧州主要リーグでプレーするオーバーエイジとU-23世代が相乗効果を起こして、大会のクオリティをぐっと押し上げた。