【ACL採点・寸評】またも大勝負で90分決着にこだわった、指揮官の采配をどう評価すべきか

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年05月26日

昨季のチャンピオンシップ準決勝G大阪戦と同様、75分までに3枚のカードを切る。今回は延長後半に劇的展開が待っていたが…。

興梠は「いいゲームだったと思う」と語りながらも、「なんか……甘いですね」と嘆いた。写真:徳原隆元

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MF
18 駒井善成 5.5(62分IN)
キレのある魅力的なドリブルで敵陣に進入し、李の1点目を演出する。一方で、ボールを奪われたあとに危ういカウンターを食らうのが最近の傾向。それによりチームのリズムが崩れてしまうケースが見受けられる。PK失敗の責任を痛感しているに違いないが、改善すべきはその致命傷に直結しかねない嫌な位置でのボールの失い方か。
 
MF
7 梅崎 司 6(74分IN) 
ここ最近のなかで、心と技が上手く噛み合い充実のパフォーマンスを見せた。一方で、FCソウルの2点目。パク・チュヨンへのマークが曖昧になったのはなぜか? 改めて原因を全員で共有し、チームの反省点としたいところ。「たら」、「れば」だが、梅崎が5人目のキッカーだったら……。
 

監督
ペトロヴィッチ 5.5
3試合連続で、ズラタン、駒井、梅崎と同じ3人を交代枠で使った。また、昨季敗れたJリーグ・チャンピオンシップ準決勝のG大阪戦(延長後半に2失点し、1-3で敗れる)と同様、90分で決着をつけようと、75分までの早い段階で、その交代カードを切っている。

今回は、FCソウルに先制点を許した時間では、まだ2試合トータル1-1の同点だった。立ち上がりから飛ばしていた相手が、徐々に疲弊していたのは明らかで、延長を想定した戦略も立てられたはず。

それだけに指揮官が決着を急いだ印象は拭えない。結果的に延長前半に1失点したが、延長後半に李が2ゴール。その采配の是非はなんとも言い難い……。対戦相手のGKの癖などある程度のPK戦対策が練られていなかった感じもあり、またも大勝負で詰めを欠いた印象は否めない。
 

取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 

うな垂れる選手たち。阿部は駒井の肩を何度も叩いて励ましていた。写真:徳原隆元

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