契約延長交渉が破談すればミランは今夏に本田を売却?
これまで何度も繰り返してきた通り、本田の未来は監督の去就に大きく左右される。現在の本田はミハイロビッチのプレーシステムの中心にいる。サッスオーロ戦の前日会見でも指揮官は、「本田はチームにバランスを与えてくれる、最も重要な選手の一人」と称賛していた。
つまりミハイロビッチの続投は、本田のミラン残留の大きな保証となる。しかし、もしミハイロビッチが去るとなれば、もちろん話は違ってくる。後任監督がどんなシステムを選択し、そのプレーをどう評価するかによって、本田の運命は大きく変わってくることだろう。
とにかく今は、本田にとってもデリケートで大事な時期だ。現在は2017年6月に切れる契約の延長について新たな動きが出てきているようだ。まだ正式な日取りは決まっていないが、本田とアドリアーノ・ガッリアーニ副会長の話し合いが予定されており、そこで契約更新の話がされるという噂もある。たしかに2016年の本田は総合的に見て素晴らしいパフォーマンスを見せており、ミランが慰留に動いても不思議はない。
ただ、もし契約延長が実現しなければ、本田は2017年6月に移籍金ゼロで新天地を求められる。2014年1月にそれこそフリートランスファーでCSKAモスクワから本田を獲得したミランだが、前述した苦しい財政事情を鑑みれば、相応の価格が付くであろう選手からは、売却益を出したいところだろう。よって、今シーズン中に契約更新が成立しなければ、本田は今夏に売却される可能性がある。
いま、両者の“駆け引きのゲーム”は火蓋が切って落とされた――。クラブと選手の契約には年俸をはじめボーナス額、契約年数、肖像権の分配比率、チーム内での立ち位置など様々な条項があり、「ここの金額は呑むから、これの金額を上げてくれ」、「ここは言う通りにするが、ここは譲れない」などお互いの思惑が錯綜した簡単ではない交渉が続く。いずれにしても、一筋縄ではいかないだろう。
はたして、本田とミランのストーリーは、いかなる展開を迎えるのか。注視したい。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
つまりミハイロビッチの続投は、本田のミラン残留の大きな保証となる。しかし、もしミハイロビッチが去るとなれば、もちろん話は違ってくる。後任監督がどんなシステムを選択し、そのプレーをどう評価するかによって、本田の運命は大きく変わってくることだろう。
とにかく今は、本田にとってもデリケートで大事な時期だ。現在は2017年6月に切れる契約の延長について新たな動きが出てきているようだ。まだ正式な日取りは決まっていないが、本田とアドリアーノ・ガッリアーニ副会長の話し合いが予定されており、そこで契約更新の話がされるという噂もある。たしかに2016年の本田は総合的に見て素晴らしいパフォーマンスを見せており、ミランが慰留に動いても不思議はない。
ただ、もし契約延長が実現しなければ、本田は2017年6月に移籍金ゼロで新天地を求められる。2014年1月にそれこそフリートランスファーでCSKAモスクワから本田を獲得したミランだが、前述した苦しい財政事情を鑑みれば、相応の価格が付くであろう選手からは、売却益を出したいところだろう。よって、今シーズン中に契約更新が成立しなければ、本田は今夏に売却される可能性がある。
いま、両者の“駆け引きのゲーム”は火蓋が切って落とされた――。クラブと選手の契約には年俸をはじめボーナス額、契約年数、肖像権の分配比率、チーム内での立ち位置など様々な条項があり、「ここの金額は呑むから、これの金額を上げてくれ」、「ここは言う通りにするが、ここは譲れない」などお互いの思惑が錯綜した簡単ではない交渉が続く。いずれにしても、一筋縄ではいかないだろう。
はたして、本田とミランのストーリーは、いかなる展開を迎えるのか。注視したい。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。