一発退場のパトリックは「チャンスをモノにできないストレスから、瞬間的に感情的になってしまった」。
攻撃の空回りを象徴するのが、パトリックの退場だろう。最前線に入ったブラジル人FWは相手の激しいマークに苦しみ、イライラを募らせて77分に一枚目の警告を受けると、90+1分にも接触後に相手を蹴り飛ばして一発退場となった。
最終節のホーム山形戦で欠場となるパトリックは「チームに迷惑をかけてしまった」と反省しながらも、「攻撃にしても守備にしても良くない」と語り、自身の退場についても言及した。
「ボールをもらって、反転してからシュートを1本打ったけど、チャンスはそれしかなかった。そうなると、どうしてもストレスが溜まる。勝ちたい気持ちやチャンスをモノにできないストレスから、瞬間的に感情的になってしまった」
先制された時のG大阪に見られるのは焦りだ。ボールを回しながらじっくり急所を探るような余裕は鳴りを潜め、どこか攻め急ぐ姿ばかりが目に付く。
「タカシ(宇佐美)がボールを持った時はチャンスの感じがあったので、そこまで心配していなかったけど、結局、最後まで相手に脅威を与えられなかった」と今野。かたや岩下は「これが今のガンバの力」と肩を落とし、”焦り”についても触れた。
「去年であれば、『1点取られても大丈夫でしょ』という余裕を持ってプレーできていた。今は先制されると焦りにつながって、難しいゲームになっているのが現状。そこは自分たちで打開するしかない。観ている人たちが『迫力あるな』『チャンスだな』と感じられる場面がほとんどない。これが今のガンバの力だと思う」