SANDRO Ramirez
サンドロ・ラミレス
背番号19/FW/スペインU-21代表/1995年7月9日生まれ/175センチ・71キロ
大西洋に浮かぶカナリア諸島は、スペインの中でもパスをベースとした優雅なサッカーが特徴的な地域として知られる。実際、ファン・カルロス・バレロン(ラス・パルマス)やダビド・シルバ(マンチェスター・C)など、数多くのテクニシャンを輩出しているのだ。その首都ラス・パルマスに生まれたサンドロ・ラミレスは、幼少の時から確固たる夢を持っていた。
スペインでは年明けに、「東方の三博士」が子供たちにプレゼントを持ってきてくれる習慣がある。4歳のサンドロがお願いしたのは、サッカーボールだった。
望み通りサッカーボールを手に入れたサンドロは地元クラブで技を磨き、1年後にはカナリア諸島の超名門ラス・パルマスの目に留まった。
そこでメキメキと頭角を現わし、1試合平均で2ゴール、年間で300ゴールを挙げるほどの天才アタッカーに成長。14歳でバルセロナから声が掛かった。家族との別れに寂しさを覚えながらも、プロ・フットボーラーの夢を叶えるためにスペイン本土に渡った。
度重なる負傷に悩まされながらも、バルサのユース・カテゴリーを這い上がり、13年夏にバルサBとプロ契約。14-15シーズンからはトップチームでも出場機会を得て、今夏に正式昇格を果たした。
アイドルは12-13シーズンまでバルサで活躍したダビド・ビジャ(ニューヨーク・シティ)。その先輩と同じく、フィニッシュに関わる仕事のみならず、文句ひとつ言わずに汚れ仕事もこなす献身的なアタッカーの夢は、まだ始まったばかりだ。
文:山本美智子