• トップ
  • ニュース一覧
  • 選手37人中21人が「選手社員」。“リアル南葛SC”が独自に推し進めるサッカーと仕事の相乗効果

選手37人中21人が「選手社員」。“リアル南葛SC”が独自に推し進めるサッカーと仕事の相乗効果

カテゴリ:連載・コラム

伊藤 亮

2022年11月10日

「3年前、いい選択をしたなって本当に思います」

現在は高校時代以来となる電車通勤だという。プレー環境に関しても確実に整えられてきていると感じている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 自身、サッカーを続けながら働くためのスキルを身につけたくて南葛SCにやってきた。それから3年。

「南葛SCもカテゴリーが上がってきて、この先プロの集団になる段階に入るのでしょうけど、今、自分のスキルを上げながらサッカーもできるのは本当にありがたく思っています。これがサッカーに関わらない全く別の仕事だったら、おそらく戸惑いもあったかもしれませんが」

 今年から寮が整備され、仕事場となるオフィスも寮の1階に移った。仕事時間は11:00~17:00で、その後練習に向かう日々。サッカーに集中できる環境とリズムが整ったことは間違いない。
「今は電車通勤をしています。駅においしいパン屋があるので、そこでパンを買う。始業時間より1時間くらい早く行って、パンを食べながら事務作業をするのがルーティンになっています(笑)」

 電車で通うのは高校以来だという。始業時間がほかの企業に比べ遅いぶん、ラッシュに巻き込まれないのもありがたい。選手のプレー環境に関して、課題がすべて解消されたわけではないが、ひとつずつ確実に整えられてきているのは間違いない。

「ほかの選手といっしょに仕事をしていると、グラウンドでは見えない人となりが分かったりするんですよ」

 自分がプレーするチームがある。そのチームのために仕事をする。仕事をすることでチームメイト同士の理解が深まる。理解はさらに、チームの周囲にまで及ぶ。

「イベント企画をすることで、その中で動く人たちの大変さが分かるようになりました。ホームゲームひとつとっても、それを運営するのにどれだけたくさんの人が動いていることか。どれだけの協力の上に成り立っているか。正直、プロ選手の時はそこまで分かっていませんでした。今は本当に感謝しかないです」

 苦労もある。いまだ慣れないこともあるだろう。でも、サッカーをしながら働いている今を「すごく恵まれている」「めちゃくちゃ楽しい」と言える。これは幸せなことだ。

「南葛SCほど多くの選手を社員として、自分たちの会社で雇っているチームはないかもしれません。仕事のスキルをプラスしながらサッカーに打ち込めるというのはなかなかできないことなので。3年前、いい選択をしたなって本当に思います」

 次回は“オリジナル3”とは反対に、今年から大卒1年目で新人選手社員になった立場から、株式会社南葛SCの仕事とサッカーを語ってもらう。
※後編に続く。次回は11月11日に掲載予定。

取材・文●伊藤 亮

********************
『NEXT DREAM』について
KLabが提供するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』のゲーム内で配信中の、作者の高橋陽一先生原案の新ストーリー。グランドジャンプ増刊『キャプテン翼マガジン』(集英社)で現在連載中の『キャプテン翼 ライジングサン』で描かれているマドリッドオリンピック後、おなじみのキャラクターたちがさらなる新天地で活躍する様子を、新キャラクターの登場とともに、ゲーム内で毎月新たなストーリーが公開されている。

『NEXT DREAM』特設サイト
https://www.tsubasa-dreamteam.com/next-dream/

<お知らせ>
 南葛SCをスポンサードするKLabが、今季もコラボレーションキャンペーンを開催中。南葛SCの公式戦の試合結果に応じて、同社が運営するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム ~』のゲーム内アイテムをプレイヤーにプレゼントする。

 プレゼント内容は、南葛SCが勝利すれば「夢球×5」、勝利以外であれば、「コイン×28,300」となっている。さらに、勝利の際は「夢球×5」に加え、南葛SCが入れた得点分の夢球も配布される。南葛SCを応援して、アイテムをゲットしよう。 
********************

楠神順平(くすかみ・じゅんぺい)/1987年8月27日生まれ、滋賀県出身。170センチ・61キロ。野洲高―同志社大―川崎―C大阪―鳥栖―ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(豪州)―清水―山形―清水―南葛SC。野洲高では第84回全国高校選手権で優勝。川崎、C大阪などJ1での経験も豊富で、今なお国内屈指のドリブラーとして君臨する。

画像を見る

【関連記事】
新社会人が“リアル南葛SC”の選手社員に――見えたプレーとビジネスの理想的なキャリアアップ
【稲本潤一×今野泰幸対談】南葛SCが示す地域密着。元日本代表ふたりの胸を打ったチームの姿とは?
【稲本潤一×今野泰幸対談】2022南葛SC、苦戦のワケと関東リーグの難しさ…そして反転攻勢の夏への提言
『南葛SC』によって生み出されるシナジー効果【南葛SC×KLab 対談・後編】
『キャプテン翼』から繋がった5年目のパートナーシップ、その現在地を見る【南葛SC×KLab 対談・前編】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ