【稲本潤一×今野泰幸対談】2022南葛SC、苦戦のワケと関東リーグの難しさ…そして反転攻勢の夏への提言

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2022年07月03日

「自分たちのスタイルを徹底するのは想像以上に厳しいリーグだと感じる」(稲本)

今季から南葛SCで共闘する稲本(左)と今野(右)。チームの現状や今後の展望について語ってくれた。写真:徳原隆元

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 ともに複数のワールドカップ出場を誇る日本サッカー界の顔・稲本潤一と今野泰幸。2022年1月、日本代表で一時代を築いたこの2選手が、関東サッカーリーグ1部に昇格したばかりの南葛SCに入団するというニュースは大きな反響を呼んだ。

 主戦場をJリーグから関東リーグに移してはや半年。実際に南葛SCで試合をしてみて、肌で感じたこととは――。現在のチーム、そしてリーグの印象を率直に語り合ってもらった。

――◆――◆――

 関東サッカーリーグ1部に昇格した南葛SCの2022年シーズンは、開幕6戦を終えて3分3敗という結果に。この時点でまだリーグ初勝利を挙げることができていなかった一方、全国社会人サッカー選手権大会関東予選で2連勝して初めてとなる本戦出場を決めたタイミングで今回の対談は行なわれた。今シーズンから新たにチームに加わった2人にとって、ここまでの戦いぶりはどのように映ったのだろうか。

稲本 自分たちがキープするスタイルで、ボールを握り続けたいし、握り続けるだろうという見通しで始まったシーズン。でも、実際リーグが始まってみると難しかった。リーグの強度としては、もう少し緩いかと思っていたから。思い通りにいっていないのは自分たちのレベルがやりたいサッカーに追いついていないのか、関東1部のレベルが高いのかは分からない。ただ、ここまで戦ってきた印象としては、関東リーグには技術よりもまず動ける選手がたくさんいるチームが多い、元気なチームが多いなと。

今野 最初チームに入った時は、南葛SCの選手はみんなうまいと率直に思いました。テクニックもありますし。これだったら相当攻められるだろうと。でも、甘くなかったです。相手も戦術的に前から来る時と引く時ではっきりしているし、かなり分析して戦ってくる。それを上回って崩してシュートまでいくのはなかなか難しいです。

稲本 前から来るチーム、ディフェンスラインの背後にボールを蹴ってくるチーム。シンプルだけど、続けられると効いてくる。そういうのを目の当たりにして、自分たちのスタイルを徹底するのは想像以上に厳しいリーグだと感じる。

今野 僕の場合、まず南葛SCのサッカーに順応するのが大変です。最新の戦術なので、ついていくのに一杯いっぱいで。以前からプレーしている選手と比べると、慣れていない部分も大きいと思うんですけど。

稲本 森(一哉)監督は川崎フロンターレで風間(八宏)さんの元での指導経験があるので、風間さんの監督時にプレーしていた自分としては、似ている戦術を採用しているぶん、違和感なく入れて。高木(健旨)コーチもガンバ大阪の時から知っているし。でも中盤はディフェンスラインに比べたら戦術的な約束事は少ないから。DFの選手たちは少し戸惑いもあったかもしれない。当初、要求レベルが少し高いかな、と見ていて感じることも。

今野 最初、すごくやりがいを感じていました。これまでの自分になかったことを身に付ければ、またサッカーの幅が広がると。監督にもめちゃめちゃ聞いて、教えてもらって。でも開幕当初と今とではサッカーが少し変わってきました。それで100%正確に動けるようになったとは、まだ言えないですけど、実際今の方が自分にはやりやすいかもしれません。それにしても2002年の日韓W杯の時の「フラット3」ってすごくないですか?

稲本 なによ、いきなり。フラット3って(笑)。

今野 いや、自分たちがやろうとしていることと考え方が似てるかなと。

稲本 フラット3の時はラインコントロールの練習ばかりしていたよ。ラインの上げ下げは道ばたでも練習してた(笑)。

今野 ラインの上げ下げってかなり疲れるんです。実際、僕のところはラインがずれたりして。見なければいけないことも多いし、パワーも使う。頭も疲れれば身体の疲労度も増して。ものすごくやりがいをもって臨んでいるんですが……本当に難しい。

稲本 たしかにシーズン当初の南葛SCの守備は技術に加えて個人戦術がすごく必要とされていたと思う。制限も多かった。ただ、実際にリーグ戦が始まってから、制限をかけるより自分たちの判断で選択する方向にシフトチェンジしていっているんじゃないかな。つなぐサッカーというベースは変えずに、臨機応変に対応する幅は広がっているというか。そうやってチームを調整しながら成長していってると思う。
 
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