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新社会人が“リアル南葛SC”の選手社員に――見えたプレーとビジネスの理想的なキャリアアップ

カテゴリ:連載・コラム

伊藤 亮

2022年11月11日

サッカーと仕事の新しい両立のカタチ【後編】――通勤時間10秒から始まった社会人1年目

今季明治学院大から南葛SCに加入した森山。社会人1年目でピッチ内外で多くの経験をしている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 選手社員を雇うことで、雇用が確保されるだけでなく、ビジネススキルが備わる。かつ、人と人との触れ合いを通してひとつひとつのプロジェクトの状況や思いも見て取れるようになる。

 こういった個人のスキルアップは、すべてチームの利益として還元される。もちろん、還元される中にはサッカーも含まれる。選手社員だからこそもたらされる理想的なキャリアアップ。この道を、まさにこれから歩もうとする者がいる。

 今年から南葛SCに入団し、選手社員として社会人をスタートした森山翔介に、リアルな現状を話してもらった。

――◆――◆――

 前回の記事で登場した楠神順平が、
「すごくがんばっていますよ。いろんな仕事の手伝いをしていますが、言われたことはほぼ完璧にやります。自分から動いて先回りできるタイプです」
 と株式会社南葛SCでの仕事ぶりを評価するのが、今年から選手社員としてチームに加わった森山翔介だ。昨年までは明治学院大の学生。今年社会人1年目の初々しきルーキーである。

「大学4年生の時はJリーグのチームに入ること一択でした。練習参加もさせてもらっていたのですが、オファーはいただけず。もしJリーグに入れなかったらサッカーは引退して体育の教師になる予定だったんです。そのための教員免許取得の勉強もしていて。でも、南葛SCの練習参加に誘われまして。正直、一度お断りしたのですが、熱心に誘ってくださったので参加したら衝撃を受けてしまったんです」

 森一哉監督が標榜する「ボールを大事にするサッカー」にひもづく技術。思考レベルの高さ。これまで出会ったことのないサッカーがそこにあった。そして「ここでプレーすれば、もっと自分が成長できる」確信を抱いて入団を決める。

「もし南葛SCに入るのだったら正社員雇用として株式会社南葛SCで採用してもらえるという話でした」

 折しも寮が整備されたタイミングで、そこに入ることもできた。しかも仕事場が寮の1階に移ってきた。こうして社会人1年目は、ドアを開けて下りたら職場がある「通勤時間10秒」という、なんとも羨ましい職場環境から始まった。

「大学の同期の仲間と話していると、サッカーをしながら働くことに苦労している様子です。自分の場合はサッカーの優先順位の方が高く、南葛SCでのプレーに照準を合わせながら仕事もできていますが、一般企業だとやはり最初のプライオリティは仕事になりますから。自分の置かれている環境はかなり恵まれていると思います」

 敬語を多用した言葉遣い、人の目を見て話す姿勢。名刺交換などは筆者の方が適当だった(すみません……)。もはや立派な社会人だ。
 
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