ホームでの最終節で意地を見せられるか
降格が決まったG大阪戦も、相手の松田浩監督の狙い通りのゲーム運びをされたなかで、局面を切り取れば見事な崩しから遠藤保仁がシュート。だがピッチのイレギュラーでクロスバーの上に浮いてしまった。
そのほかにもゴール前の混戦で押し込むだけというシーンもあったし、10回やれば2回ぐらいの確率で勝ちは拾えたかもしれない。あるいはG大阪が食野亮太郎とパトリックを投入してきた直後に、センターバックの森岡陸にアクシデントによる交代が無ければと言った“たら・れば”はある。
しかし、突き詰めて言えば色んな意味でチームとして甘かったし、クラブとしてのビジョンの曖昧さは、伊藤前監督や渋谷監督のプランニングにも少なからず影響していると考えられる。
こうした結果を見るまでもなく、仙台からレンタルバックの上原力也、開幕後に合流したリカルド・グラッサを除く新加入選手が、ことごとく結果を残せなかったこと、夏場の補強が左サイドバックの松原后ただ1人だったこと、さらにさかのぼれば昇格の立役者だったルキアンを留めることができなかったこと、彼に代わる外国人FWを加えなかったことなど、現場の挑戦をバックアップする体制も不十分だった。
そうした点を踏まえてのフットボール本部になっていくはずで、藤田SDに期待したいとともに、彼を補佐するスタッフも重要になる。監督も行き当たりばったりではなく、中長期ビジョンにそった人選にするべきだ。
そのほかにもゴール前の混戦で押し込むだけというシーンもあったし、10回やれば2回ぐらいの確率で勝ちは拾えたかもしれない。あるいはG大阪が食野亮太郎とパトリックを投入してきた直後に、センターバックの森岡陸にアクシデントによる交代が無ければと言った“たら・れば”はある。
しかし、突き詰めて言えば色んな意味でチームとして甘かったし、クラブとしてのビジョンの曖昧さは、伊藤前監督や渋谷監督のプランニングにも少なからず影響していると考えられる。
こうした結果を見るまでもなく、仙台からレンタルバックの上原力也、開幕後に合流したリカルド・グラッサを除く新加入選手が、ことごとく結果を残せなかったこと、夏場の補強が左サイドバックの松原后ただ1人だったこと、さらにさかのぼれば昇格の立役者だったルキアンを留めることができなかったこと、彼に代わる外国人FWを加えなかったことなど、現場の挑戦をバックアップする体制も不十分だった。
そうした点を踏まえてのフットボール本部になっていくはずで、藤田SDに期待したいとともに、彼を補佐するスタッフも重要になる。監督も行き当たりばったりではなく、中長期ビジョンにそった人選にするべきだ。
もちろん、1シーズンでのJ1復帰が求められるが、筆者の考えを言わせてもらえば、あまりその目標に引っ張られ過ぎて、長期ビジョンを構築するチャンスを逃すのは非常にもったいない。そこは内外の圧力に影響されずに決断していってもらいたい。
そして、もうひとつの問題がある。昨夏のF・ゴンザレス移籍に伴い、その前に契約していたとされるタイのクラブからの訴えで、FIFAの紛争解決室(DRC)により同選手の4月間の出場停止、さらに来シーズンにおける新規の選手登録の禁止処分を受けている。トップチームだけでなく、下部組織にまでおよぶ非常に重い措置で、磐田はこれを不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴している。
正直、チーム最大の得点源であるF・ゴンザレスをここ数試合で起用できなかったことが大きく響いたが、このまま決定となればJ2を戦っていくにも大きな痛手となるのは間違いない。裁定がいつ降りるのか、それまでは選手登録の問題に執行猶予が付くのか不明で、実際、現状では裁定待ちで動けていないようだが、来シーズンの監督やスタッフの人事とともに、推移を見守っていくしかない。
最後に、J1最下位とJ2降格は確定してしまったが、11月5日のホームでの最終節は、ファン・サポーターに戦う姿勢、そして感謝を示す機会でもある。同じ“昇格組”でもある相手の京都サンガF.C.は残留をかけてモチベーション高く挑んでくるはずだが、彼らの気迫にも負けないプロとしての意地を見せて、シーズンを締め括ってもらいたい。
取材・文●河治良幸
【PHOTO】チームを力強く後押しするジュビロ磐田サポーター!
そして、もうひとつの問題がある。昨夏のF・ゴンザレス移籍に伴い、その前に契約していたとされるタイのクラブからの訴えで、FIFAの紛争解決室(DRC)により同選手の4月間の出場停止、さらに来シーズンにおける新規の選手登録の禁止処分を受けている。トップチームだけでなく、下部組織にまでおよぶ非常に重い措置で、磐田はこれを不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴している。
正直、チーム最大の得点源であるF・ゴンザレスをここ数試合で起用できなかったことが大きく響いたが、このまま決定となればJ2を戦っていくにも大きな痛手となるのは間違いない。裁定がいつ降りるのか、それまでは選手登録の問題に執行猶予が付くのか不明で、実際、現状では裁定待ちで動けていないようだが、来シーズンの監督やスタッフの人事とともに、推移を見守っていくしかない。
最後に、J1最下位とJ2降格は確定してしまったが、11月5日のホームでの最終節は、ファン・サポーターに戦う姿勢、そして感謝を示す機会でもある。同じ“昇格組”でもある相手の京都サンガF.C.は残留をかけてモチベーション高く挑んでくるはずだが、彼らの気迫にも負けないプロとしての意地を見せて、シーズンを締め括ってもらいたい。
取材・文●河治良幸
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