降格という結果に妥当性があるのも確かだ
“昇格組”のジュビロ磐田は、10月29日に行なわれたJ1第33節のガンバ大阪戦に0-2に敗れた結果、最終節を待たずして18位が確定。1シーズンでの降格が決まってしまった。
伊藤彰前監督(現・ベガルタ仙台監督)が0-6で敗れた8月13日の浦和戦(25節)の直後に解任、残り9試合はヘッドコーチから昇格した渋谷洋樹監督に託されたが、ここまで8試合で1勝4分3敗と挽回できずに、最下位からの脱出もできなかった。
結論から言うと、最低でもJ1残留というノルマがあるなかで、理想に現実が追い付かなかった。J1というトップカテゴリーの基準で見た場合の選手のクオリティもそうだが、伊藤前監督が掲げた“ボールも人も動いてアクションを起こしていくスタイル”が、チームに浸透するまでに時間がかかった。ACL圏内という願望に近い目標も掲げてはいたが、それも“絵に描いた餅”に過ぎなかった。
ただ、今シーズンの磐田が100パーセント、失敗しかないチームだったかと言うと、そうではない。一つひとつの試合を振り返れば、伊藤前監督の時期から勝点1を3にできた試合、0を少なくとも1にできた試合はあった。
終盤まで残留争いをしている全てのチームに当てはまるが、シーズンはそうした紙一重の積み重ねでもあるのだ。磐田もその例外ではないが、降格という結果に妥当性があるのも確かだ。
伊藤彰前監督(現・ベガルタ仙台監督)が0-6で敗れた8月13日の浦和戦(25節)の直後に解任、残り9試合はヘッドコーチから昇格した渋谷洋樹監督に託されたが、ここまで8試合で1勝4分3敗と挽回できずに、最下位からの脱出もできなかった。
結論から言うと、最低でもJ1残留というノルマがあるなかで、理想に現実が追い付かなかった。J1というトップカテゴリーの基準で見た場合の選手のクオリティもそうだが、伊藤前監督が掲げた“ボールも人も動いてアクションを起こしていくスタイル”が、チームに浸透するまでに時間がかかった。ACL圏内という願望に近い目標も掲げてはいたが、それも“絵に描いた餅”に過ぎなかった。
ただ、今シーズンの磐田が100パーセント、失敗しかないチームだったかと言うと、そうではない。一つひとつの試合を振り返れば、伊藤前監督の時期から勝点1を3にできた試合、0を少なくとも1にできた試合はあった。
終盤まで残留争いをしている全てのチームに当てはまるが、シーズンはそうした紙一重の積み重ねでもあるのだ。磐田もその例外ではないが、降格という結果に妥当性があるのも確かだ。
J2昇格に導いた鈴木政一氏からベースを引き継いだ主力メンバーは平均年齢が高く、シーズンを戦いながら若手の組み込みも進めないといけないのは明らかだった。やはり途中解任となったガンバ大阪の片野坂知宏前監督にも言えることだが、新監督が同時にいろんなタスクを担うと非常にリスクが大きい。
まして、J1チームを率いた経験が無い新監督のもとで、“昇格組”がいきなり“自分たちのサッカー”を簡単にやらせてもらえるほど甘い世界ではない。
その現実をいきなり突き付けられたのが、1-2で敗れた第2節の清水エスパルスとの静岡ダービーだった。5-4-1で守りながらボールを持てば、4-3-3や3-4-3と可変していくスタイルは構築の初期段階で、ボールを失った直後など、攻守のトランジションなどで隙が生じやすい。そこをシンプルに突かれての敗戦だった。
まして、J1チームを率いた経験が無い新監督のもとで、“昇格組”がいきなり“自分たちのサッカー”を簡単にやらせてもらえるほど甘い世界ではない。
その現実をいきなり突き付けられたのが、1-2で敗れた第2節の清水エスパルスとの静岡ダービーだった。5-4-1で守りながらボールを持てば、4-3-3や3-4-3と可変していくスタイルは構築の初期段階で、ボールを失った直後など、攻守のトランジションなどで隙が生じやすい。そこをシンプルに突かれての敗戦だった。