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森保Jの攻撃に物足りなさを感じるのはなぜ? 日本は再び「守れるけど点が取れない」時代のサッカーに戻るのか

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2021年09月09日

中国戦も共鳴していたのは、大迫と伊東純也だけだった

 独創的な攻撃の型を作ることは、守備を整備するよりもはるかに難しい。

 それができる監督の一人がミハイロビッチ監督(札幌)だが、前線の選手の個性を活かしながらも動きやポジショニングについては明確な約束事を決め、オートマティックな攻撃を実現している。普段の練習で「やり方」をしっかりと落とし込んでいるので、どんな選手が出ても攻撃では迷いなくプレーしている。また、自分がイメージするプレーができる選手だけを獲得しており、そこはある意味徹底されていてわかりやすい。
 
 森保監督は、特に型はなく、前線の選手の自由を尊重している。

 だが、そうなるとどうしても選手個々の質や出来や調子に引っ張られる。コンディションが悪いとその影響が攻撃全般に伝播し、自由度はバラバラへと可変する。選手を入れ替えるも型がないので、その選手がよほど流れを変えられる力がないと、攻撃は機能不全になる。

 オマーン戦は、このウィークが出てしまった。

 こんな時、攻撃の型や立ち返れる場所があると強い。

「もっとシンプルにサイドからクロスを入れてもよかった」
 オマーン戦後、森保監督はそう言っていたが、それが攻撃のベースとしてあるならそこに立ち戻ってシンプルな攻撃から活路を見出していくことも可能だったが、そうしたベースがないがゆえに攻撃は個人個人の狙いが先に立ち、まとまりがなかった。

 中国戦も共鳴していたのは、大迫と伊東純也だけだった。

 事前に「クロスを早めに入れてほしい」とコミュニケーションを取っていたそうだが、そこからゴールが生まれている。うまく結果に繋がったのはそこだけで、ミドルシュートを打ったり、ダイレクトで崩していくプレーや3人目が絡んでのプレーはほとんどなかった。

 これは2次予選での攻撃が強豪相手に通用するものに昇華できなかったということでもある。

 普段は、もしかすると攻撃面でオートマティックに崩していく練習をしているのかもしれないが、試合でのプレーからその様子が窺えない。セットプレーも2、3人が絡んだショートコーナーで揺さぶるなど、動きをつけず、正直にキックを蹴るばかりだ。相手もそれなりに強く、中央を固めているので、そう簡単にはゴールは奪えない。
型と工夫がもうひとつ見えないのだ。
 
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