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【岩本輝雄の日本代表ぶった斬り】クロスの質が低いうえに、中でただ「待っているだけ」ではゴールは奪えない

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2015年06月17日

2ボランチの過剰なリスクマネジメントも残念。

相手は攻めてくる気がないんだから、長谷部(写真)か柴崎、どちらかがもっと前に出て攻撃に厚みをもたらしてほしかった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 香川に関しては、相手のCBとボランチの間、もしくはボランチの脇のスペースで良いポジションを取れていた。それなのに、香川に効果的な縦パスがあまり入らなかったのは、後ろの選手が見えていないから。もっと視野を広げて、タイミングを図る努力をしたほうがいいと思う。ヨーロッパのクラブなら、香川にはすかさずボールが出ていたはず。そこでの連係は今ひとつだったね。
 
 2ボランチの過剰なリスクマネジメントも残念だった。
 
 シンガポールは1トップを残して、守勢に回っていた。相手はほとんど攻めてくるつもりがないんだから、なかなかゴールが奪えない状況であれば、長谷部でも柴崎でもどっちでもいいけど、2ボランチのひとりがもっと前目にポジションを取って、攻撃に厚みをもたらしてほしかった。
 
 前半にひとつ、長谷部が攻め上がってチャンスになるシーンがあったけど、ああいうプレーをもっと見たかったし、カウンターを警戒していたのかもしれないけど、ふたりとも中盤の深い位置に陣取っていたのが不思議でしょうがなかった。
 
 あとは、パワープレーという選択肢も準備しておいても良かったと思う。今回の選出メンバーには川又がいたけど、彼は怪我で離脱していたからしょうがないとして、追加招集で誰かを呼ぶこともできたはず。
 
 ハーフナー・マイクとか候補者はいくらでもいると思う。そのなかで、こんなことを言うのは俺だけかもしれないけど、あえて推すなら、横浜FCの大久保とか面白いのではないか。
 
 大久保は普段はJ2でプレーしているけど、今季もしっかりと結果を出している。ヘディングの強さは国内でも抜きん出ているし、攻めあぐねる展開になれば、彼の高さはアクセントになって、DFを引きつけられれば、他の選手がフリーにもなる。アジアレベルなら十分に通用する気がするけど、どうだろうか。
 
 いろいろと重箱の隅を突いたけど、基本的には、勝てなかったけども、そこまで大きな問題はなかった。言ってしまえば、ただ点が取れなかっただけ。相手のGKも見事な出来だった。でも1点入っていれば、5点、6点と取れたゲームでもあった。
 
 とはいえ、細かい部分で攻撃面の課題を露呈したのは事実。改めて問題点が表面化したと考えれば、必要なスコアレスドローだったと言えるね。
 
取材・構成:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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