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「感動を与えられる選手に」クラブ日本一!名古屋U-18の絶対的エースが吐露した悔しさと飽くなき向上心

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2021年08月06日

「これからも自分のゴールで勝たせられるようにしたい」

後半31分には今大会7ゴール目となる追加点を決めた。写真:松尾祐希

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 エースとしての仕事を全うした真鍋。古賀監督もその働きぶりに目を細める。

「今大会の真鍋はチームのお手本になってくれた。あれだけ走り、アクションを起こしてくれた。そんな彼が周りに言えば、一番説得力がある。得意な形に持ち込んで決勝ゴールも決めてくれたので、彼のゴールは努力の結晶だと思います」

 指揮官が最大級の賛辞を送ったが、過去に何度も悔しい想いを味わってきた。2年前にクラブユース選手権を制した時は同学年の甲田とFW松本皐誠(3年)が決勝のピッチに立った一方で、自分はベンチで最後まで戦況を見守ることに。2年生になってスーパープリンスリーグ東海で5得点を挙げた昨季を経て、10番を背負った今季はU-18プレミアリーグWESTでも4得点を奪ったが、またしても同年代の仲間に先を越されてしまう。7月に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグでCB吉田温紀(3年)、FW豊田晃大(3年)がトップチームの活動に帯同したのだ。

 しかし、真鍋の気持ちは揺らがなかった。
 
「同じポジションの晃大や、温紀が入ったので悔しさはある。でも、自分は与えられた場所で最大限取り組む。それが一番だと思うので、(与えられた場所で取り組んで)今この瞬間を変えていく」

 決勝で決めたゴールは日々の居残り練習で何度も繰り返してきたパターン。中村亮太コーチとともに得意とする右サイドからのシュートを何度も打ち込み、札幌戦のゴールに結び付けた。

 決定力と推進力を併せ持つ生粋のストライカーにとって、最高の夏になった。しかし、本人は満足していない。

「これからも自分のゴールで勝たせられるようにしたい。そんなエースストライカーとなり、見ている人に感動を与えられる選手になりたいです」

 大会後はU-17日本代表の一員として、広島で開催される“Balcom BMW CUP”に挑む。目標とするトップ昇格を勝ち取るべく、次は日の丸を背負ってゴールを量産できるか。真鍋の夏はまだまだ終わらない。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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