【消えた逸材】ミランとドイツ代表で期待されたMFの転落…それでも夢はW杯出場!

カテゴリ:連載・コラム

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年07月26日

カザフスタンをカタールW杯出場に導こうと日々奮闘中。

18-19シーズンからの2年間は、オランダのヘラクレス(写真)でプレー。20-21シーズンに現在のアル・ファイサリーに移籍した。 (C)Getty Images

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 15年には新たなレンタル先のグラスホッパーで十字靭帯を断裂。結局、16年夏にウディネーゼを退団し、イタリア2部のピサ、ドイツ2部のボーフム、オーストリアのアドミラ・ヴァッカーと所属先を変えていく。18年夏に加入したオランダのヘラクレスでようやく最盛期を迎えたが、ふたたびメガクラブから声がかかるほどの輝きを放つには至らず、20年9月、サウジアラビアのアル・ファイサリーに移籍。未知の文化への興味、新たな挑戦への意欲から中東行きを決断したという。

 こうして振り返ると、デビュー時がもっとも脚光を浴びた瞬間だ。それ以上のインパクトを残せなかったのは、度重なる環境の変化や15年の重傷が理由かもしれない。純粋に才能が足りなかったとの見方もあるだろう。だが、前記のインタビューで「いまの目標はフィールドでの時間を楽しんで、今後の人生に活かせる新たな経験を積むことさ」と語ったメルケルに悲壮感はない。

 現在はドイツ代表ではなく、生まれ故郷であるカザフスタンをカタール・ワールドカップ出場に導こうと日々奮闘中だ。ミラン時代に垣間見せたボールテクニックやパスセンスは健在で、いつの日かロシア・リーグでプレーする夢を抱いているという。

文●遠藤孝輔

※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年7月15日号より転載
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