【消えた逸材】いよいよ引退か…ネイマールとともに台頭した天才MFガンソの現在は? 

カテゴリ:連載・コラム

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年03月28日

パスは「最高の外科手術医のように正確」

ブラジル代表デビューは2010年8月10日のアメリカ戦で、A代表歴は8試合・0得点。(C)Getty Images

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ガンソ(MF/元ブラジル代表)
■生年月日/1989年10月12日
■身長・体重/184センチ・78キロ

 
かつて名門サントスでネイマールとコンビを組み、「ネイマール以上の逸材」、「今後10年間、ブラジル代表の10番は安泰」とまで評された男がいる。

 パウロ・エンリケ・シャーガス・ジ・リマ、通称ガンソ(「ガチョウ」の意味)。左利きのエレガントなテクニシャンで、状況判断が素晴らしく、相手守備陣のわずかな隙を見つけ出して圧巻のスルーパスを朝飯前とばかりに通す。「最高の外科手術医のように正確」とその精度の高さを称賛したのは、ブラジル・メディアだ。
 
 それだけではない。意表を突いたサイドチェンジで数的優位を瞬時に作り出し、華麗なドリブルでマーカーを翻弄。強烈なミドルシュートを叩き込んだかと思えば、鮮やかなループシュートでネットを揺らす――。スピードこそ凡庸の域を出ないが、ブラジル人が愛する“古典的”司令塔は、「リバウド、カカを超えるに違いない」と大きな期待を集めていた。

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 15歳の時にサントスの下部組織に加わり、08年、18歳でトップチームデビュー。すぐにレギュラーの座を掴み、09年以降は2歳年下のネイマールと黄金コンビを結成した。
 
 その頃、間近に迫っていたのが10年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)で、メディアと国民の多くが2人の出場を期待した。ところが、当時のドゥンガ監督は「潜在能力は素晴らしいが、まだ経験不足」を理由に招集を見送る。このとき落選がより惜しまれたのは、ガンソのほうだった。
 
 10年W杯終了後、ネイマールと共にセレソンに初招集され、1年後にサントスをコパ・リベルタドーレス制覇に導くと、欧州のビッグクラブからオファーが殺到した。
 
 だが、彼の両足は“ガラス”でできていた。サントスの下部組織時代の07年に右膝十字靭帯を断裂し、さらに半月板も損傷。10年には左膝十字靭帯を断裂し、その後も太ももやふくらはぎの肉離れなどの故障を繰り返した。見事なプレーを披露したかと思えば、怪我で欠場する。その連続で、欧州移籍のチャンスもフイにした。
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