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「イニエスタと同じターンができる」バルサ出身ではないペドリが、なぜ独特のサッカーにすぐフィットできたのか【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2021年05月22日

ラ・マシアを経由することなく、バルサ仕様の選手へ

 ペドリがバルサに素早くフィットした重要な要因の一つとしてトノノのラウレアーノ・ルイスへの深い造詣がある。ラウレアーノ・ルイスはヨハン・クライフがやって来る前の1970年代にバルサスタイルの礎を築いた人物で、トノノは、「利発で聡明な人物だ。サッカーに合理的思考をもたらし、育成システムの構築に最大限の貢献を果たした」とその功績を称える。

 ペドリはラス・パルマスのトップチームにデビューした後も、選手寮で暮らし続けた。こうしてラ・マシアを経由することなく、トノノが持ち込んだラウレアーノ・ルイスのエッセンスを吸収しながらバルサ仕様の選手へと成長していったのだ。

「プレーの一つ一つに意味があり、パウサを巧みに活用し、ラストパスやサイドチェンジの質も高い。コントロール・オリエンタード(方向づけをしたボールコントロール)も絶品だ。機動力にも長けていて、ピッチの広範囲をカバーする。スペースを支配できる。攻撃だけでなく、ハードワークを活かして守備でも貢献する」
 
 こうペドリについて賛辞を並べるトノノが、「パスをもらいながらターンできる」と語るように特に評価しているのがターンの技術だ。

 確かにペドリのターンは、シャビやイニエスタのそれを彷彿とさせる。2人もゴールに背を向いでいるでもなし、前を向いているでもなし、パスをもらいながらターンし次のプレーに繋げていた。中盤の選手がカンプ・ノウで成功を掴むためには不可欠な能力の一つだろう。

 トノノはペドリの将来性に太鼓判を押す。

「伸びしろは無限大だ。人の話をよく聞き、常にそこから何かを学ぼうとする貪欲さもある。今後はシュートへの意欲をもっと高める必要がある」

 ペドリは常に笑顔を浮かべ、冷静で落ち着いている。動揺することはないし、もっと言えば感情を表に出すこともない。バルサでプレーし、スペイン代表に選出されるようになっても、その立ち居振る舞いはテゲステで暮らしていた頃と同じままなのだ。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルサ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
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