今冬の高校サッカー選手権では１回戦で敗れたが、高校選抜のメンバーに選出。そこでの経験も吉田にとって、プラスになったという。

「高校選抜に選ばれた選手は体格がいいし、格上の大学生とも練習試合をやってきた。フィジカル面で上の相手と戦うことにも慣れたし、大学生と戦ったことを思えば、今大会は余裕を持ってボールを受けられた。上のレベルを経験できたのは大きい」

　また、高校選抜での経験が自身の意識を変えたという。

「選抜に入って、見てくれる人も多くなった。プロを目指す上で絶対にチャンス。現実的な目標になってきたけど、まだ足りない部分がある。もっとレベルアップをして、J１でやれるような選手になっていきたい」

　成長の後を示し、向上心も高まった吉田。しかし、自身のパフォーマンスに満足はしていない。特に国見戦は無得点で敗れ、結果を残せなかった。不甲斐ない出来に自身も反省し、さらなる成長を誓う。

「相手が２枚掛りでマークに来ても、自分の得意なドリブルでゴールに向かうべき。自分の形やマークの枚数は関係ないので、もっとレベルを上げていきたい」

　課題であるフィニッシュや守備面の改善に取り組みながら、自身の武器に磨きをかけられるか。「チームを勝たせる怖い選手になりたい」とは吉田の言葉。理想の選手像に近づければ、自ずと高卒でのプロ入りも見えてくるはずだ。

取材・文●松尾祐希（フリーライター）

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